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ちょこ冷凍
ちょこ冷凍
novelistID. 18716
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麻酔

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 こんな時間にこんな所でこんな事をさせられているなんて親が知ったら泣くだろうな。きっと母は天国にいるだろうから、道を踏み外し掛けている長男の姿を空から見て落胆しているかもしれない。
 何日か前に木枯らしが吹き、急激に冷え込みが厳しくなってきた。シーズンオフを迎え、さすがに夏より早く練習は切り上げられたがその分一つ一つのメニューのウェイトが増しているからクタクタになる事には変わらない。ああ、腹減ったな。家に帰って、熱い風呂に入りたい。
「さかえぐち、集中してよ」
 歯、当たってる、と頭上から不機嫌そうな声が降ってきた。そんな事言われたってわざとじゃないし、自分じゃわかんないんだよ。
「ねえ、もっと頑張れない? イキそうになると休憩されるの、辛いんだけど」
 そう言うと水谷はオレの側頭部を押さえつけ、腰をグンと打ちつけた。半ば無理矢理喉の奥まで押し込まれ、咽そうになるのを堪えようとしたら余計に苦しくなって口内の八割を占めていたそれを吐き出してしまう。
「あ、ごめん。大丈夫?」
 地面に向かって盛大に咳込んでいるオレの髪を水谷がさわさわと梳く。頭皮に触れる指先の冷たさに、背中までぞくりとさせられた。
 大きく一つ溜息を吐いて視界から白い息が消えるのを確認してから、再び水谷の中心に唇を当てる。さっきまで限界寸前に膨らんでいたそれは少し柔らかくなっていて、一から、とまではいかないけどまた同じ事を繰り返さなくてはならない事に落胆させられた。
「もうちょっとだからさ、お願い」
 投げ出したくなったオレの気持ちを察したのか、宥めるように頬を撫でられる。鼻につく唾液の乾いた臭いを嗅がないようにしながら一気に口に押し込むと、オレはすっかり冷えきったそれを舌でくまなく舐め回した。
 水谷とこういう関係になるまでは男として普通に希望があったこの行為も、いざ自分がしてやる立場になれば楽しくも何とも無い事を知る。口の端から液体が垂れる不快さ、顎と唇と舌を駆使する事の辛さ、何よりどうにも拭えないこの見下されている感覚。
 それを知ってか知らずか、水谷はちょっとでも二人きりになれる時間があればすぐに要求してきた。何度イヤだと断っても引き下がろうとしないしつこさに辟易し、理由をつけては水谷と一緒に帰るのを避けてみたが同じ部に所属している以上限界がある。
 案の定騙し討ちの様に駐輪場で待ち伏せされ、どうやって見つけたのかお互いの通学ルートから外れた所にある寂れた神社に連れて来られたのが三十分前。自転車を物陰に停め、境内の裏へ回り腰を下ろす間もなく水谷はベルトに手をかけた。
「ねえ、してよ」

 顔も手もベトベトにしながら作業に没頭していると、見ないようにしていたそれが一際大きくなった感覚が粘膜から伝わる。ようやく終わる、と薄いのに柔らかいのが好きだと水谷が絶賛している唇で歯を覆うようにしてしごき上げると、頭を強く掴まれ、そのまま口の中に吐精された。
「飲んで」
 普段の間の抜けた印象からは想像できない息が上がって掠れた声で囁かれれば、オレが拒絶出来ない事を知っているんだろう。ムカつくぐらい濃度の高いそれを飲み下し、右手で口元を拭うとありがと、と含み笑いで礼を述べられた。
 出すものを出した水谷は、さすがに寒いと言いながら通常サイズに戻ったそれをさっさと仕舞い座り込んだままのオレの腕を取って立ち上がらせる。
「ちょっと休憩して行く?」
 返事が無いことを了承と受け取ったのか、そのまま大きく足を開いて石垣に腰を掛けるとオレにその間に座るように促した。
 腫れぼったさを感じてまだ痺れている自分の唇にそっと触れてみたが、いつもと変わった様子はない。思い切り伸ばした舌の付け根は鈍く痛むし、口を開けるのもダルいくらいに顎が疲れ切っていた。
「ごめんね。怒ってる?」
 謝るぐらいなら強要しなきゃいいのに、と思っても、それを口に出せばまた面倒な事になるから無言で首を横に振る。
「良かったー。さかえぐち、大好きー」
 後ろから抱き締められ、冷えた鼻先をうなじに擦りつけられると無意識に背筋が伸びた。オレの体を逃すまいとするかのように、水谷の腕に力が込められる。
 水谷の顔が右にスライドして、ゆっくり首筋に口付けられてから耳たぶを食まれた。
作品名:麻酔 作家名:ちょこ冷凍