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ルック・湊(ルク主)

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喚起4



「おはよ・・・湊・・・昨日はよく眠れた?」
「ん?うんっ、ぐっすり眠れたよ!」

ナナミにニッコリとかえす湊を見ながら、ルックはナナミに言った。

「どうせ、オバケが怖くて眠れなかったんだろ。」
「な、な、なによーーーそんなことないわよーーーーーー」
「そうなのか?」
「そうよっ。ルック君のほうがなんか寝不足そうじゃないっ。あ、もしかしてルック君、実は怖かったんじゃ。」
「そんな訳ないだろう?」

プイ、とルックは顔をそらしながら、行くよ、と歩き出した。
歩いていると湊が横にきて、ルックの顔をじっと見る。

「・・・何。」
「うん、ほんと眠れてないみたい。大丈夫?」
「大丈夫だって言ってるだろ。具合はどこも悪くない。」
「ならいいんだけど・・・って、あっ!もしかして、僕が一緒に寝たせいで・・・?」

その瞬間ゲホ、とルックはせき込んだ。

「は・・・?な、何を・・・」
「狭くて眠れなかったんじゃ?も、もしくは僕、実は寝ぞう、悪かった・・・?」
「・・・ああ。いや、別にそんな事、ないから。」

もうこの話は終わり、といった感じでルックは階段をおりていく。
外に出たが、フリックはいなかった。多分、ニナから逃げているのであろう。仕方ないのでとりあえず辺りを探すことにする。
途中でフリックではなくニナにばったり会い、ナナミは“さんぽオバケ”について聞いて、ただの噂だ、と笑われていた。

「あ・・・でもね、最近、夜中に影を見たって子が何人かいるから・・・・・・・本当にいるのかもね。」
「ええ!?」

その後フリックを見つけ、街でフィッチャーと落ち合うも、やはり大した情報は得られず。
ただ、近々、この街を落とした将軍がここに訪れる予定らしい。
その夜も食後、ニナに鉢合わせした。
どういうことだ、むしろ待ち伏せしてる勢いじゃないか、などとひそかにルックは思っていた。
ニナがナナミに、フリックとの事は負けない云々を言いだした時に、湊がニナに聞く。

「どうしてそんなにフリックさんのことを?」
「どうして?そんな当たり前な事を?そうね・・・」

それにニナが夢中で語り出したのをいいことに、湊は皆に、行こう、と合図する。
皆が去っている間も、ニナは酔いしれてフリックに対しての熱い思いを語っていた。

「君、ほんとところどころで良い性格してるよね。」

部屋に入ってからルックが呆れたように言った。

「え?そう?」

それに対して湊はニッコリと首を傾げていた。その後、思い出したように湊が言った。

「昨日はほんとありがとうね、ルック。どうやらオバケは噂みた・・・じゃなくって、えっと、今日は肌寒くないからちゃんと一人で寝るね。」

それを聞いて、ホッとするはずが、なんだか少しがっかりしている自分、切り裂かれろ。ルックは内心ひそかに思った。

「湊ーっ。」

夜も更けてルックもようやく眠れていたはずなのに、部屋の外から聞こえるナナミの声で起こされてしまった。
2人は何事か、と起きだしてドアを開けると、ナナミとアイリ、あとフッチまでもが外に立っていた。

「ギィーって音がした、音がしたよー」
「ほんとになんかいるみたいなんだ・・・。」

ナナミとアイリが青い顔で言う。

「は・・・?」
「お二人の言っている事はあながち間違ってないみたいです。僕もたまたま起きていて、外でなんらかの気配がしたんで。」

フッチが補足するように言った。
そうこうしているうちに、確かに何かの気配とともにカゲのようなものが向こうの方を横切って行った。
結局、仕掛けなどを探しつつ後を追っていくと、影の正体はフリックであった。

「・・・何してるわけ・・・?」
「それはこっちのセリフだっ。俺はここのところ怪しいと思ったシンという異国風の男をつけてたんだよっ。くそ、見失ったか?」

今度は皆でさらに後を追うと行き止まり。
だが、ここも仕掛けになっており、隠れた出入り口を見つけた。出てみるとどこかの外に出てきた。

「ここは・・・?」

まるで森の中のようなそこを少し歩くと、フリックがシン、と呼んでいた異国風の男が現れた。

「こんなに早く見つかるとは・・・。ここは、通せない。お嬢様には、まだ時間が必要なんだ。見られた以上、生きて帰す訳にはいかない。」
「く、やろうってのか?王国兵相手とは、勝手が違うと思うけどな。」
「我が剣タランチュラの前に敵はいない。」
「負けない理由なら、こっちにだってあるさ。」

そういってフリックとシンは間合いをとりつつ近づいていく。

「だ、だめ・・・」

ナナミが泣きそうな顔をしてとめようとする。

「フリックさんっ、ま、待って。戦う相手、間違えてるっ。し、シンさんっていう人もっ。」

湊も必死になってそう言って、2人に近づこうとした。ルックはそれを見て湊を後ろから抱きとめる。

「今、近づくな。」
「でもルックッ」

その時、反対側の森の奥から誰かが出てきた。

「シン・・・やめてください」

女性がこちらに近づき、そう言った。ずっと探していた相手。市長代行のテレーズであった。

その後、皆で小屋のようなところに入り、話をした。
こちらが今王国軍と戦っている同盟軍だと、テレーズは信じてくれたが、助けにきた、という湊やフリックに対して、けっこうです、と答えた。

「グリンヒルの力もそちらには必要でしょうけど・・・。私には力になれそうにありません。」
「どうして?」
「・・・市民を見捨てて一人逃げた私は、もうグリンヒル市長代行ではありません。そんな資格はありません。それに・・・わたしは・・・もうあんな戦いを・・・」
作品名:ルック・湊(ルク主) 作家名:かなみ