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銀魂集(一般)

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妄想(沖土)



「すいやせん、また起こしにきてくれたんですかィ6875号」
「増えてる!!前ん時から何かめっさ増えてる!!てめェあれからもひつじ数えんとグロテスクなもん、数えてやがんのかよ!!」
「グロテスクって。あんたの事ですぜィ」
「って死体だろうがよォォォォォ」

朝気配感じたと思ったら土方さんだった。
どうせ起こしに来てくれんなら、もっとこう、優しく、

「お早うございます、ご主人様」

とか・・・。うん、もちろんメイド服よりはボンデージだよな、つかボンテージとか発音するバカは爆発しろ・・・
そう考えてながら総悟は起きあがり、アイマスクをあげて目をこすってると、部屋を出ようとした土方がものすごい形相でこちらを振り返る。

「あれ?どうしたんでさァ?」
「いや・・・。なんか、なんつーか、妙な寒気がした。なんでもねぇ。」

そう言って出ていった土方を総悟は目で追った。

「へぇ、鈍感バカと思ってたけど、妙なところで敏感じゃねェか。」

そうつぶやくと総悟はようやく立ち上がり支度を始めた。

珍しく用もないのに起こしに来てくれたのかと総悟は思ってたが、どうやら今日の見回りが一緒だからなようだ。

「朝からお前と一緒に行くとか、珍しいよな。」
「・・・そうですねィ・・・」

一緒。
一緒にイく。

「俺がまだだってのに何イこうとしてんでさァ、躾ただろィ?お行儀が悪いですぜィ?」
「すみません、ご主人様ァ・・・でももう・・・・・・」
「まだだろがァ、ほら、イけねェようにこうして・・・」
「ご、ご主人さ・・・」

・・・・・・。

「オイ。」

ふと土方の声がリアルにして、総悟は我に返った。

「・・・何でェ」
「いや、お前ちょっと最近おかしくね?けっこう上の空とか。前からあんま寝れねぇようだったけど、最近特にそれも酷そうだしよ。大丈夫か?」
「土方さんこそ、珍しい事もあるもんだ、俺の心配ですかィ?けっこう俺の事見てんですね、もしかして俺に惚れてんですかィ?」
「ばっ、そ、そんなんじゃねぇよ!俺も一応副長だからな、周りの事にもそれなりに気を・・・ってオイ、聞けよ!」

慌てたように言っている土方を残して総悟はさくさくと前を進んでいた。
そしてきょろきょろしている。

「?どうかしたのか?なんか不審なヤツでもいたか?」
「えぇ、ちょっと・・・」

・・・この鈍感ツンデレバカを邪な目で見るボケが、な・・・。
総悟は内心でそう答えた。

だいたいこいつは自分では男らしく無骨だとか思ってるようだが、無自覚すぎる。
余計なもん、だだ漏れじゃねェか。
誰彼となく色気振りまいてんじゃねェよ。
おかげで最近ますます俺ァ我慢がならねェし、ろくでもねェくそボケどもは増える一方だし・・・。
とりあえず、周りはかたっぱしから排除してやる。
で、最終的にはこの俺がこいつを調教だ。

「・・・ん?何ですかィ?」

ふと土方を見るとなんとも言えない表情をしていたので、総悟は聞いた。

「あ、いや。なんだろな、俺もよく分からん。なんか知らねぇが、また寒気が、つーか悪寒がした。」
「風邪ですかィ。今の風邪はバカでもひくんだな。」
「んだと、コラ。」
「まぁもうしばらく見回りしたら、戻ってちったァ休むこった。あの奥ばった部屋とか、いいんじゃないですかィ、誰もこねェし、ゆっくり眠れやすぜ?」
「ん・・・まぁそうだな、今日は午後からは休みだし、たまには昼寝もいいかもしれねぇな。」

少し考えて土方はそう答えた。
まだ前を歩いている総悟の表情はまったく見えてなかった。
ただ、やたら悪寒だけが土方を襲っていた。

作品名:銀魂集(一般) 作家名:かなみ