二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

INDEX|27ページ/97ページ|

次のページ前のページ
 

「ビッグ・タイガー、本艦より離れていきます。
 現在距離、1万5000」
 ビクトリーのオペレーターが、
リンディに報告した。

「でも、どうして?

 偽装(他の物と紛らわしくして、
敵の目をごまかす事)が、まだ作業途中の段階で、――
接近されてしまったから、絶対発見されると、思ったのに」

 マミが、リンディに聞いてみた。

「気がついたのに、――
 気がつかない振りをしてくれたのね。

 さすが、かつては、『次元の虎』と呼ばれた
レティだわ。

 引き際も、見事ね」
 このリンディの言葉に、――

「え? どう言う事ですか?」
 再度、マミが、リンディに質問する。

「ビクトリーと、ビッグ・タイガーは、――
 ほぼ同じぐらいの、戦闘能力を、
 持っているのよ。――
 防御はこちらが優位、
 攻撃力は向こうが上、と言う違いはあるけどね。

 ―― 何れにせよ、――
 もし、本気で戦っていたら、双方とも、
 ただでは、済まなかったでしょうね。

 最悪、相打ちで、共倒れ、になっていた可能性も、
 あるわ。

 だから、レティは、好意や、善意だけで
見逃してくれた訳じゃないのよ。

 私達が、殺し合いをして喜ぶのは、――
あなた達を、拘束しようとした連中と、
その同類ぐらいのものよ。

 レティも、そこらへんを、良く分かっていたはず」

「なるほど、……」
 納得したマミ。

(さすがに、レティも、私達が、
スカリエッティの実験台にされている事に、
気がついてくれたようね。)

(でも、あなたらしいわね、……レティ)

(あなたなりに、私達の行動を認めてくれたんでしょ。)

(私は、必ず生きて戻ってくるわ。
 あなたに、絶対お礼をしなくちゃね。)

 そう思いながら、
遠ざかる友の艦に、敬礼するリンディ。

「ビッグ・タイガーから、
本艦に、暗号電文です!」
 通信担当のオペレーターが、報告した。

「読んで」
 リンディが、指示をする。

「はい。――

 『航海の安全と、諸君らの健闘を祈る、
 ―― レティ・ロウラン』

 以上です。」

 オペレーターは、簡潔に電文の内容を述べた。

「ありがとう、レティ」
 リンディが、改めて、
 親友に礼を述べた、その時、――

「こ、これは?!
 艦のコンピューターが?」
 メイン・コンピューター担当の
オペレーターがあわてた声を出した。

「どうしたの?」
 リンディが、
そのオペレーターに尋ねると、――

「ビッグ・タイガーのメイン・コンピューターが、
本艦のメイン・コンピューターに、
アクセスしています!」
 オペレーターは、状況を説明する。

「ま、まさか、ハッキングを?! そんな!」
 顔色を変えるリンディ。

「い、いえ、ハッキングでは、ありません。
 これは、――――
 コンピューター同士が、相互リンクして、
――ビッグ・タイガーのコンピューターから、
本艦のコンピューターに、
メッセージ文の付いた、膨大なデータ・ファイルを
送ってきているんです」
 オペレーターが、詳しく解説した。

「そのメッセージ文の、内容は分かる?」
 状況を把握した、リンディが、
オペレーターに尋ねる。

「少々、お待ちください。――――

 『高町一等空尉以下、管理局魔導師部隊は、
――まどか軍団を捕捉するも、これに敗北、
――その直後、伝説の魔神とも呼ばれる、
魔女 サリー・ザ・マジシャンが出現、
まどか軍団と戦闘を開始、
――その結果、恒星系内の惑星数個が
破壊される事態となるが、サリーは、
戦死したもの、と推測される。

 ――まどか軍団は、
次の目的地の惑星に移動を開始した模様。』

 ――以上です」
 オペレーターが読み上げたメッセージ文に、
リンディは、――

「これは、ビッグ・タイガーから、本艦への、
メッセージ文と言うより、――
なのはさん達を乗せた、クロノの次元艦から、
ビッグ・タイガーが受け取ったモノを、
そのまま、こっちへ送ってくれた、モノ
らしいわね。

 まどか軍団の、次の目的地に関する情報は?」
 リンディが、尋ねると、――

「データ・ファイルの方に、空間座標が有ります。
 他には、まどか軍団の能力分析・
高町一等空尉のまとめた経過報告・
サリー・ザ・マジシャンの情報などです」
 オペレーターがデータの説明をする。

「データは、整理してから、
ブリーフィング・ルームの端末に送ってちょうだい。

 空間座標から推測される、まどか軍団の目的地は?」
 リンディが指示の後で、質問する。

「結構遠い銀河の、恒星系です。
 ワープ(空間歪曲航法)を使わないと、
 到着にかなり時間がかかります」
 オペレーターの説明に、――

「では、総員ワープ準備!

 まどか軍団を追跡して、――
 高町一尉達と、合流します!」
 
 リンディの命令に従って、次元戦艦ビクトリーは、
ワープの準備を開始した。

「もうすぐよ、まどか」
 
 ほむらは、逸る(はやる)気をおさえた。