WJネタバレ黒バス感想集
181Q(赤司様厨二全開の回)
前号がアレだったんで、今号は、まあ、こうなるだろうなって予想していた感じの展開でした。
内容的には良かったんですが、萌えという観点からすると、あんまりだったので、今回は流し気味に行きます。
誠凜チームのあいだでは、緑間と高尾のコンビ弾がなぜここまで温存されていたのかという疑問が出る。
それについて、黒子が答える。
「……というより、ここまでが緑間君の描いていたシナリオだったんだと思います。
帝光時代「キセキの世代」は練習中に力を全開にすることは禁止されていました。
その大きすぎる力に体がまだ追いついていなかったためです。
試合中解放できる時間も今よりずっと短かった。
そのため全員お互いの手の内こそ知っていても直接本気で戦っていたことはありません」
あれ?
青峰と黄瀬の1対1は?
手加減する余裕ないって青峰言ってた気がするんだけど……。
まあ、いいや〜。
黒子の情報を元に、誠凜チームは推測する。
緑間も赤司の天帝の眼をこれまで体感してみたことがなく、初めて体感してみて、命中精度を著しく犠牲にするあのシュートを使うという賭けに出なければ勝てないと悟った。
もしも天帝の眼がここまで脅威ではなかったら、緑間はあのシュートを使わずに試合を組み立てたはずだ。
そして、賭けに出た甲斐はあったらしい。
その証拠に、今まで涼しい顔をしていた赤司の顔色が変わった。
一方、コートでは、ボールを持つ赤司のまえに緑間が立ちふさがっていた。
けれども。
「どけ…、真太郎」
強い眼で赤司は緑間に告げる。
「僕の命令は絶対だ」
次の瞬間、緑間は倒れ、床に座りこむ格好になった。
赤司が緑間を抜いて去っていく。
秀徳メンバーはその赤司の動きに対応するのが遅れた。
赤司はシュートしようとする。
だが。
緑間は思う。
…まだだ!
諦めるな…!
倒れることなど何も恥ではない……!
そこから起き上がらないことこそ恥…!
そして、緑間は赤司よりも高く跳び、そのシュートを妨害する。
一度倒れたあの体勢から追いついたのかと、洛山メンバーは驚く。
しかし、赤司は冷静に判断し、一瞬でパスに切り替えた。
ボールは根武屋の手に渡る。
根武屋はシュートを決めようとした。
だが、そのボールを大坪がはじき飛ばした。
ボールは高尾へ。
「やっぱ大坪さん…」
高尾はボールをキャッチし、進む。
「サイコーっすわ!!」
その高尾に実渕のマークが付く。
高尾はすかさずパスする。
ボールはシュート体勢に入っていた緑間の手を経由して、ゴールへと高く飛んでいく。
実渕は、通常の3Pでもいい場面であえてコンビ弾を使ってきた強気さに驚く。
高く飛んでいたボールは下降し、みんなが見守る中、ゴールリングを撃ち抜いた。
スコアは、洛山71、秀徳60、になる。
「まだだ!! あたれ!!」
秀徳の監督の檄が飛ぶ。
秀徳はオールコートで一気に勝負をかけてくる。
しかも、ボールマンの赤司には緑間と高尾のプレッシャーがかかる。
すると、赤司は深呼吸をした。
それから、方向を変えた。
高尾は眼を見張る。
何やってんだ、お前…!?
そっちは自分のゴール…。
みんなが動きを止めて見ている中、赤司は自分のゴールにシュートした。
自殺点を狙って入れてきたことで、会場はどよめく。
戸惑う洛山メンバーが赤司のほうに近づいた。
そんな彼らに赤司は厳しい表情で言う。
「僕がいつ力を抜いていいと言った。試合はまだ終わっていない。
一時大差をつけたことで緊張感がゆるんだか。
たかだか数ゴール連続で決められた程度で浮き足だったのが、いい証拠だ。
もっと僅差であれば、こんなブザマな姿をさらすことはなかったはずだ。
ならばいっそ差などなくしてしまった方がまだマシだ。
頭を冷やせ」
うなだれる洛山メンバー。
「…だが」
さらに赤司は言う。
「もし負けたら、好きなだけ僕を非難しろ。敗因は僕の今のボールだ。
全責任を負って速やかに退部する。
…そして、罪を償う証として」
赤司は眼を大きく開き、左の手のひらを差しだして、続ける。
「両の眼をくり抜いて、お前達に差し出そう」
「!?」
聞いていた秀徳メンバーも誠凜メンバーも驚愕する。
「何言ってんだよ、赤司! そこまですることねえだろ!」
「負けたらの話だ。勝てば問題ない」
赤司は洛山メンバーに言う。
「心配などしていない。なぜなら僕は確信している。
お前達がいて負けるはずがない」
赤司は穏やかに笑っている。
その様子を見ていた高尾は思う。
おいおい部活のスポーツだぜ。マジで眼なんかくり抜くわけねーだろ!!
なのに、なんだよ今、他の奴らのリアクションは。
高尾の頭には、「何言ってんだよ赤司! そこまですることねえだろ!」と赤司に言っていたシーンがよみがえっていた。
火神も顔に汗を浮かべて思う。
信じらんねぇけど…、
赤司なら…、やりかねねぇ。
そういう危うさが奴には確かにある。
赤司の言動は鼓舞としての効果は絶大だったようで、洛山の選手達の顔つきが変わった。
そして、よどみのないいつもの洛山の攻めで得点する。
スコアは、洛山73、秀徳62、になった。
しかし、まだ秀徳にもチャンスはある。
いくら未来が視えても、緑間のシュートは止められないはず。
……と思われたのだが。
赤司は緑間に告げる。
「…いいや、残念だが、もう終わりだ。
宣言しよう。
お前はもうボールに触れることすらできない」
「なん…だと…!?」
続きは次号!
赤司様、すごい厨二……!!!!
両の眼をくり抜いて、って、こわっ!
そして、それを真に受ける洛山メンバー…。
いったいこれまでなにがあったの……?
あの子の言うこと聞いておかないとヤバいって思うようなことがあったんだろうな……。
火神ですら、赤司ならやりかねない危うさがあるって思ってるし……。
あのシーンには度肝抜かれました。
しかし、ものすごくヒネった考え方をすると、赤司にとっては、いろんなことが見えすぎる天帝の眼は重荷で、いっそ何かの理由をつけてくり抜いてしまいたいものなのかもしれないなー、なんて、ね。
まあ、でも、洛山メンバーにしてみれば、償いの証として赤司の両の眼はいらないだろーって思いますけど……。
みんな絶対にやめてくれって懇願するだろうな……。
とにかく、赤司のそばには、ゆるくてどっしりとしたむっくんがいてほしい。
それはともかくとして、赤司が宣言した以上は、やっぱり、秀徳にはもう勝ち目はないんだろうなー…。
それでも、続きが気になるので、次号が待ち遠しいです。
作品名:WJネタバレ黒バス感想集 作家名:hujio