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必殺仕事人 in ヴォルケンリッター 第8話

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第8話 フェイト激怒する

 ここは管理局児童保護施設、フェイトはここへ遊びに来るのが何よりの楽しみだった。
実は最近気になる子がいるのだ。
出来ればもう一人保護責任者になって引き取ろうか?キャロやエリオの弟に迎えようか?などと考える日々が続いている。
彼女にとって最も幸せな時間である。
「フェイトさん、また何をニヤニヤしてるんですか?」
 部下のティアナに突っ込まれる。
「何か良い事有るんですか?」
「判る?実はもう一人家族に加えようかと思ってる子がいるの」
「あーそっち方面にのろけないで下さい」
 ザクッ
「フェイトさんもいい年なんですから、そろそろ結婚とか考えた方が良くないですか?」
 ドスッ
「そんな事してると行き遅れちゃいますよ」
 ズドッ
「なんでそう言う事言うの?」
「だって言っとかないとこれが最後になりますから、
私、来月から独立しますので、これが最後になるんです」
 そう、ティアナは執務官試験に晴れて1発合格し、来月から独立するのだ。(因みに、フェイトさんは2回滑りました)
だから今の内に言える事は言っておかないとまた何時会えるか分からない。
少々の憎まれ口もご愛敬である。
 執務官とは、捜査官(刑事)と検察官、裁判官を兼ねた役職でとてつもなく過酷な職業である。
捜査中の戦闘で命を落としたり、その後の書類作りに悩んで体を壊す者も非常に多い。
それでも一般捜査官の3倍以上の給料と年金の率の高さ、局の保養施設を優先的に使えるなどの特権が認められていて、
非常に魅力的な役職でもある。
 また、有休も自由に取れる。
一つの事件を解決すると1ヶ月前後有休を取る執務官が標準的である。
ただ、フェイトやクロノの様にろくすっぽ休暇を取らず回りを馬車馬の様に使い回す執務官はほとんど居ない。
この二人の下に入って捜査や仕事をさせられた者は7割方他の上司に泣きつき、2割は辞めるとさえ言われている。
残りの1割は自殺するか精神病院行きだそうだ。
 この二人の事を管理局の鬼兄妹と陰で囁く者もいる。
そんなフェイトの下で鍛えられたティアナはエリート街道まっしぐらの執務官として嘱望されている。
「そっか、ティアナはもう卒業しちゃうんだね」
 ちょっと残念なフェイトさんだった。


「マルレオ君って言うの、4才の男の子」
 ティアナの送別会を兼ねて市内の居酒屋に居た3人、フェイト、シャーリー、ティアナはいつの間にかそんな話になっていた。
「早くしないとすぐ養子に出されちゃいますよ、最近あそこは所長が替わって凄く回転が速くなったそうです」
「そそそうなんだ(汗」
 シャーリーの話にちょっと焦ったフェイトだった。
シャーリーはフェイトの補佐として非常に優秀だった。
ただ優秀と言うだけでなく、局全体に非常に顔が広く、フェイトの欲しい情報や噂話を信じられないほど大量に集めてきてくれる。
そして、信用度の高い情報しかフェイトに話さないのもシャーリーの特徴である。
「でも変な噂があるんです、養子に出された先の情報が全然入ってないとか、
家族ごと行方不明とかそう言う話があるんです」
 フェイトの顔色が変わる。
「ごめんティアナ、ここでお開きにするわ、シャーリー、すぐに仕事よ、もしかすると大きなヤマになるわ」
 シャーリーの話に事件の匂いを感じ取ったフェイトだった。