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隣人部「学園都市?」 または、とある世界のはがない

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AIM拡散力場研究所



俺達はAIM拡散力場研究所に到着し
玄関前のテントで既に待機しているステイル達と合流した。
「遅いぞお前達。グズグズしていると僕らだけでも行くからな」
「まあっ!ステイル様!」星奈が突然目を輝かせる。
「こらっ何だ君は!ひっつくな離れろ!」
星奈がステイルの裾に引っ付き始めたので慌ててステイルが叫んだ。
「この前は大変申し訳ない事をしてしまって私はもう眠れずにステイル様の事を
 心配しておりましたのでsビシィ!」
夜空が懐から取り出したハエ叩きで星奈を叩き、星奈はひっくり返ってしまった。



「おー!お兄ちゃんなのだ!」
何だか懐かしい声がすると思ったら、隣にマリアとケイトが来ていた。
「おうマリア!ケイト!久しぶりだなあ」
「お兄ちゃん!本当に久しぶりなのだー!!会いたかったぞーーあはははー!!」
マリアが元気一杯の笑顔で、もの凄い勢いで俺に飛びついてくる。
それを見た小鳩が、マリアが抱きつくのを阻止するように
「あほーーー!!!あんちゃんから離れろーこの教会の手先が!」
「何だとーーー!うんこ吸血鬼のくせにそっちこそお兄ちゃんから離れるのだ!!
 さもなくば魔術でうんこ吸血鬼を滅ぼしてやるぞー!!!」

え?なに今魔術っつった?
「マリア・・・それってお遊びの魔術だよな?」
「ううん!違うのだー!!!私は今まで魔術の勉強をしていたのだ!!
 だから今日は初めて外で魔術を使う許可が下りたんでわくわくしてるのだー!!」
「そうなんだお兄ちゃん。私もマリアもオルソラ教会で魔術の研修をしていたと
 いうわけさ。今日は免許皆伝のテストも含めてここに来ているってわけ」
「な、何だってぇ・・・!?」
見ると、ケイトはやたらと長くて柄の部分が花弁のような
意匠をあしらった槍を持っている。
マリアの方は柄先が蔓草のようになった、自身の背丈と同じ長さの剣だ。
「ちなみに私の魔法名はFratrem436(兄への永遠の愛を捧げる)なのだーー!!」
「ああっコラ!!魔法名は命を賭けて戦う時にのみ名乗れって言っていたろうが!
 ったく・・・あ、ちなみに私の魔法名は
 Sorores719(姉妹の絆を守り抜く)だよ」
「ははは・・・」姉妹揃って何やってんだか・・・

ケイトと話している隙に、マリアと小鳩がまた喧嘩を始めていた。
「魔術がなんじゃー!あんちゃんに近づくなら我が能力で倒してやるわー!」
「何を言ってるんだこのうんこ吸血鬼がーー!
 こっちこそ魔術で倒してやるわーーー!」
「くっ、食らえ!色火創出による魔炎術秘奥義!
 メギドフレイム!」
「こっちこそ食らえー!制火攻撃術式発動!
 救世の九星(ナインライブス・ブレイカー)!」
二人から炎が同時に噴出し、辺りが火に包まれかける。
「わああああお前ら!!!止めろおおおおお!」
慌てて俺は二人の間に割って入ると、二人はようやく炎を消し止めたが
その代わり俺の大事な金髪の一部が焼けこげてしまった・・・



「君達は一体、何をやっているのだ・・・」
声がした方を見やると、白衣を着た妙齢の美人が書類を手に立っていた。
「君達が理科君の部活仲間かね?」
「あっ、はい。そうです」
俺はその美人を思わずぼーっと見つめてしまい
なぜか後ろから夜空にどつかれてしまった。
慌てて頭の焦げを払いながら、部員の自己紹介を済ませる。

「そうか、私は木山春生。AIM拡散力場研究所の主任研究員だ
 ステイル君から、君達に理科君の事を話すように言われている」
そこで俺は、理科が彼女の事を話していたのを思い出した。
「あの、理科が話していた木山先生というのは、貴方だったんですね」
「そうか、理科君が私の事を話してくれていたのか・・・」
木山先生はそう言いながら、いきなり服を脱ぎだした。

「今日は暑いな・・・」
えええええー!?もう11月でそろそろ寒くなってきてるんですけど!?
ってか目の前で女の人が服を脱いで裸になるってどういうコトーーー!?
「きっ木山先生!服を着直して下さい!ってか公共の場で服を脱ぐか普通!?」
夜空が珍しく顔を真っ赤にしながら慌てて木山先生の服を着直させた。
ってか俺も顔が真っ赤・・・っていきなり目の前が真っ暗になった。
「小鷹は見ないでよ!!」
星奈が叫びながらハンカチか何かで目を塞がせたのだった。

「・・・それで、なぜ11月だからといって
 服を脱いではいけないのか、なのだが」
「「いやそれはどうでもいいってかどうでもよくないけど!」」
夜空と星奈が木山先生を睨みながら口を揃えた。
「む・・・そうだったな、話を戻そう。
 いかにも、私が志熊理科君の能力開発を補佐していた」

「それでは、理科がなぜこんな目にあっているのか知ってるんですね」
夜空が詰問してきた。
「ああ、まあ一応はな。
 そもそも理科君は、自らこの研究所を指定して入所したのだ。
 彼女は大変勉強熱心で、しかも頭脳明晰であるが故に自ら能力を研究し
 論文まで作成していたようだ。全く、天は二物も三物も与えたものだな。
 私と彼女は話が合い、仲が良かった・・・だから彼女に色々と助言を行った。
 しかし、彼女が”体晶”、すなわち能力体結晶の存在を知ってから、
 能力研究はだんだんとおかしな方向に進み始めたのだ。
 具体的には、”体晶”の開発生産を行っているのは防衛関連の研究機関なのだが
 彼らから目を付けられてしまったのだ」

「その”体晶”って何ですか?」
「うむ、それは例えて言うならば麻薬のような物だが、見た目も白い粉だ。
 それを能力者が摂取すると、能力が暴走する程までに強化されるのだ」
それを聞いて俺は、理科から手渡された物を思い出した。
恐る恐る、懐から粉入りのケースを取り出す。

「・・・おお、それは・・・まさに”体晶”そのものだ。
 それは理科君から渡された物なのか!?
 ならば、今は大事に持っておきたまえ。絶対に敵に奪われてはならないぞ」

俺がそのケースを再び懐にしまうと、木山先生は話を続けた。
「私の考えだとおそらく連中は、その”体晶”を用いて彼女の能力を暴走させ
 それにより、いわゆるAIMバーストを召還させようとしているのだと思う」
「その、AIMバーストとは何ですか?」夜空が怪訝な表情を浮かべた。
「AIMバーストというのは、AIM拡散力場の集合体と言える存在で
 最近の研究では、過去に死んだ人物のAIM拡散力場残滓を集合させると
 より強力な、兵器に換算すれば水爆に匹敵するほどの
 AIMバーストを生み出せるようだ。
 もし、そいつが召還されれば、学園都市など一瞬で吹き飛ぶだろうな」
「じゃあ、それがそいつらの目的・・・?」
「そうだろう、な」
「しかし、だとすれば敵はどこでAIMバーストとやらを召還するんだ?」
「うむ、それを今私の方でも考えてはみたのだが・・・
 今のところ見当もつかないな」
「そうですか・・・」