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ゆらのと

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また唇を重ねてくる。
さっきよりも深く。
つい身を退いてしまいそうになる。
けれど、逃げようとする気持ちを抑えつけて、とどまった。
舌が差し入れられる。
上下の歯のあいだを押し開こうとする。
ほんの一瞬ためらったものの、口を開き、奥への進入をゆるした。
されることの激しさに、頭が熱くなってくる。
やがて唇が離れた。
そして、押し倒される。
背中が布団へと落ちた。
まぶたを開けると、銀時の顔が見えた。
銀時に見おろされている。
意識がすっと冷めた。
自分よりも体格が良くて、力が強くて、自分が抵抗しても岩のようにびくともしないぐらい力が強い者の下で、無防備に身を横たえていることが、怖くなった。
これがもし逆の立場で、自分が見おろしている側で、その下にいるのが自分よりも非力な女なら。
やはり、彼女たちも、こんなふうに怖いと感じたことがあるのだろうか。
そんなことを考えて、気を紛らす。
銀時の手は腰紐のほうへ行き、あっさり解いてしまう。
腰紐は畳のほうへ軽く投げられた。
ついでといった様子で、銀時は着ているものを脱ぎ始める。
上半身裸になると、ふたたび見おろしてきた。
その手が襟のほうへおりてくる。
腰紐を失ったきもののまえを開くのはたやすい。
次の瞬間にはもう、大きくはだけさせられていた。
それまできものの下にあった肌は冷たい空気にさらされて少し緊張する。
銀時の手のひらがおりてくる。
その動きは優しかったが、頬をなでられているのとは違う感触に、身を堅くした。
さらに、銀時がのしかかってくる。
筋肉がほどよくついた厚い胸板が近づいてくる。
圧迫感があった。
思わず、言う。
「知っていると思うが、俺は、男とこういうことをするのは初めてなんだ」
こんなことは言いたくなかった。
けれども、瞬発的に言葉が口から飛び出してしまった。
「わかってる」
銀時が返事する。
「大切にする、一生」
その口調はきっぱりと力強かった。
結婚を申し込むときにでも言うような台詞だ。
そう思ったとき、肩のあたりに唇を落とされる。
あっ、と顔をしかめて背ける。
銀時はやめない。
行為を続ける。
ずっとそうしたくてたまらなかったように、これまで触れたことのない部分に触れ、くちづける。
まるで身体の上に一匹の獣がいるみたいだ。
ひたすらに求められる。
もうどうやっても気を紛らすことはできない。
ただ、銀時のすることを受け止め続けた。














作品名:ゆらのと 作家名:hujio