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Aに救いの手を_サイレント・キーパー(仮面ライダーW)

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永田宅訪問




下田の事故のあと、翔太郎はすぐに永田のアパートへ向かった。
理屈ではない。
ただ彼の探偵としての直感が、永田という男に会わなければ、と警鐘を鳴らしていた。
愛機、ハードボイルダーを走らせて永田のアパートまで来ると見慣れた風都署の刑事が立っていた。
永田省吾の住むアパートの部屋の前。
赤い革ジャンを来た、眼光の鋭い男。
そこには風都警察署の刑事、照井竜が立っていた。
「よう。お前がここにいるってことは、こいつはアタリってコトか?」
つとめて気軽な調子で声をかける翔太郎。しかし、その目からは必死さと怒りの色が見え隠れしていた。
「・・・・・・珍しく怒っているようだな、左?」
「・・・・・・まぁ、いろいろあってな」
「・・・・・・そうか」
それ以上追求せず、照井は自分の仕事に戻る。
「・・・・・・永田省吾、27歳。地元の土木作業員。フィリップの『検索』が使えないという話だったからな。・・・・・・俺独自の情報網を使っていろいろ調べてみたら、この男が『あるモノ』を所持している可能性が高いことが分かった」
「『あるモノ』・・・・・・、っ!? まさか!」
それだけで全てが理解できた翔太郎。
照井は黙って首肯する。
「・・・・・・まだ推測の段階だが、おそらくは、な。本当のところはどうなのか、これから本人に聞いてみるところだ」
最初、二人はインターホンを鳴らしていたが、案の定というか予想通りに返事は返って来なかった。
照井はアパートの大家から鍵を借りなかへと入る。
ガチャリ。
永田省吾という男の部屋。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
なかは、留守だった。
「お邪魔しますよ、と」
「・・・・・・」
翔太郎と照井は特に躊躇することなく部屋のなかに入る。
永田の部屋のなかは物が少ない殺風景な内容だった。取り立てて目立つ物品はなく、捜査を裏付けるようなものもない。
「・・・・・・こりゃあ、空振りだったか?」
翔太郎は帽子を押さえて、ふう、と嘆息する。
「・・・・・・ヤツが『アレ』の所持者だとすれば、部屋に置いておくとは考えにくい。どのみち、直接ヤツに話を聞く必要があるということだ」
照井は特に気落ちした様子もなく、今の状況を簡潔に結論付けると、もうここには用はない、というように部屋を出て行く。
翔太郎も、やれやれ、と頭を掻きながら部屋をあとにする。
二人はアパートを出る。
お互いに、さてこれからどうしたものか、と考えを巡らせていると、

「お、お前ら、お、おでの部屋になんの用だ」

第三者の声に、呼び止められた。