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yamatoⅢ 太陽制御の後で 7

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<暗雲>
  「ユキ、結婚の事だけど…」

食事が済んでデザートが出てきたところで進が口を開いた。

  「新婚旅行、どこに行きたい?」

進が聞いて来た。

  「そうねぇ…」

ユキが百面相で考え始めた。

  「そんなに悩むほど行きたいところがあるのかい?じゃぁ招待客は?」(進)
  「え~…ヤマトのクルーは絶対よね?あの方も呼びたい…けど遠すぎるわ…」

ユキが真剣に悩んでいるので進が誰か聞いた。

  (九州の時の小学校の時の友人か?)

進はそう思っていたがユキから出た言葉に驚いた。

  「デスラーを呼ぶことは無理よね?まして新婚旅行なんて…」

ユキが真剣な顔でなやんでいるので進は大笑いしてしまった。

  「ユキ、新婚旅行で銀河の中心に行こう、なんて思ってるわけ?」

ユキは“やっぱりムリよね”と言いながら首をすくめた。

  「まぁデスラーはユキがどうしてもって言えば来そうな気もするけどね。
   何気に“ユキ信者”ぽい所あるからな。」

進が必死に笑いを押さえて言った。

  「だけど招待するのに交通費出すと大変な出費になりますが…奥様その辺り
   大丈夫ですか?」

ただ進には気がかりな事があった。

  (俺たちが結婚の話をすると…何かが起きる)<進>

そしてそれは進だけでなくユキも同じ事を思っていた。

  (結婚話しが具体化しそうな時、結婚に対して負のエネルギーが働いている
   としか思えないような力を感じる…今回は大丈夫かしら…)<ユキ>

と、その時不意に進の通信機が鳴った。不安そうな顔のユキに頷きながら進が出る。相手は真田だ。

  <古代、至急俺のラボに来てくれ。緊急事態だ…ユキも一緒か?(進が頷く)
   じゃあ一緒に…頼むな。>

真田はそれだけを言うと通信を切った。

  「古代くん…」

ユキの不安そうな顔に“大丈夫だよ”とは言えずただ頷いて席を立った。












 


作品名:yamatoⅢ 太陽制御の後で 7 作家名:kei