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蒼空の魔法少女(プロローグ)

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プロローグ


黄瀬泰宏「ソウルジェムの仕組みには驚いたな。まさか魂を抜き出すなんてな。そんな技術が一体どこから?」
佐倉杏子「魂を抜き出す?」
杏子の疑問に泰宏はこう答える。
黄瀬泰宏「ああ。これからは脳波反応や神経細胞が検出された。だが君からも脳波が検出されたから、これは魂としかいいようがない」
佐倉杏子「ちょっと待て。このソウルジェムが魂だっていうなら、にごりきったらどうなるんだ?」
黄瀬泰宏「死ぬことは間違いないだろうね」
泰宏がこういったことに杏子はあまり驚かなかった。
佐倉杏子「危惧していたことは現実だったんだな。確証が持てたお礼じゃないが、魔法少女について教えてやるよ」
黄瀬泰宏「魔女と人知れず戦うのが魔法少女っていうのは知っている」
佐倉杏子「ああ。そして魔法少女はその代償として願いを叶えてもらえるんだ」
赤坂伊織「悪いけどそれも娘の優衣から聞いたわ。叶えたい願いが無かったから断ったらしいけど」
杏子は、知っていることを知られていたからか、悔し紛れにこういう。
佐倉杏子「くっ、そうか。なら、キュゥべえから聞いた次の魔法少女候補の名前を教えてやるよ。そいつの名前は百江なぎさ」
黄瀬泰宏「伶莉、今すぐ百江なぎさの居場所を探してくれ!」
黄瀬伶莉「分かったわ、泰宏」
 黄瀬家は赤坂家と共に国家プロジェクトとして超常現象の調査に当たり、魔法の存在を証明していた。
 魔法の研究を行い始めた彼らは佐倉杏子を発見し、彼女は金銭提供を条件に協力を受け入れた。
 そして、プロジェクトメンバーは杏子から百江なぎさが次の魔法少女候補者であることを聞き出したのであった。
 それから二年は経とうという日。少年が道で倒れる少女を見つけた。
少女「助けて……」
少年「君は巴家の令嬢、巴マミだね。大丈夫、今助けを呼ぶよ」
 それを聞いた少女ことマミは少年に質問を投げかける。
巴マミ「私の両親は?」
少年「残念だけど、あれだけ傷を負っていたら助からない。君ですらヤバいぐらいだよ」
 少年はそういいながら、119番を押す。そこでマミの意識が途絶えた。
 マミの意識が戻っのは病室だった。
少年「大丈夫?一時間ぐらい気を失っていたけど」
巴マミ「ありがとう。あなたが居なかったら気を失うぐらいじゃ済んでなかったわ。で、あなたは?」
 すると少年は名前を答える。
松本恵「僕は恵。松本恵だよ」
巴マミ「まつもとめぐむ…紛らわしい名前ね」
松本恵「まあね。それより、君の両親を助けられなくてごめん」
巴マミ「別にいいわよ。助けられる傷じゃなかったのよね?」
松本恵「だからこそだよ。もっと早く着いていたら助けられたのに、僕がとろいから」
巴マミ「恵さん……」
 そして、恵はマミに質問を投げかける。
松本恵「君は何かしたいの?」
巴マミ「私は助かったから誰かの役に立ちたい」
松本恵「なら僕が君の代わりに魔法少女をやるよ。僕は男だけどね」
巴マミ「魔法……少女?そもそも男が魔法少女なの?」
 マミの疑問はもっともだが、恵も冷静に返す。
松本恵「まあ魔女と戦える存在を大ざっぱに魔法少女と呼んでいるだけだから、語弊はあるね」
巴マミ「魔女と戦うのが魔法少女なの?」
松本恵「まあね。でも、キュゥべえと契約した魔法少女は最終的に魔女へと変貌する。それを防ぐには、そうなる前にソウルジェムを割るしかない」
巴マミ「じゃあ、他の魔法少女はキュゥべえと契約した魔法少女を狩るの?」
 マミの質問に対し、恵は首を横に振った。
松本恵「そんな野暮な真似はしないよ。魔女にならない限り、キュゥべえの魔法少女を殺す必要はない」
巴マミ「ということは、あなたはその魔法少女なの?」
松本恵「いや、そういう話を聞いただけだよ」
 それにやはりマミは疑問を持ったようだ。
巴マミ「どっから聞いたの?」
松本恵「極秘だけど、あなたはキュゥべえに狙われていたからいうようにいわれていたんだよね」
巴マミ「だから個室に入れたの?」
松本恵「そこまでの権限がある組織じゃない。個室に入れたのは医師の判断で、組織はそれを利用しただけに過ぎない」
巴マミ「組織って……」
 マミは思わず突っ込んだ。しかし、恵はこう答えた。
松本恵「大丈夫。国の組織だからいかがわしくはないよ」
巴マミ「国家的に魔法少女を研究しているのね」
 そして恵は魔法少女研究所へ向かう。
赤坂優「保護対象はどうだった?」
松本恵「両親を死なせてしまったのがどうにも心残りだけど、大方問題ないよ」
恵は冷静なように見えるが、表情は少し曇っていた。
赤坂優「で、魔法少女のテストの件だけど……」
松本恵「受けるよ。優こそ大丈夫なの?」
赤坂優「僕は大丈夫ですから、あなたの願いをいってくれませんか?いくら人造でも、願いがないと魂の分離が出来ないから」
 それを聞いた恵はこう答える。
松本恵「僕は、マミさんの代わりに戦いたい」
赤坂優「それがあなたの願いね」
松本恵「そうだよ」
赤坂優「魂の力よ、今こそ切なる願いに応えよ!」
 松本恵と赤坂優は同時に苦しむ。
松本恵「これが僕達のソウルジェム……」
赤坂優「僕が赤で、君が黄色ですね」
松本恵「人造ソウルジェムは契約者と被契約者の魂を組み合わせて合体ソウルジェムとして使うことでようやく力を発揮出来るんだったね」
 恵が説明口調でそういうと、優はこういう。
赤坂優「ぶっつけ本番じゃ危険だから、ここでやっておきましょう」
松本恵「そうだね」
 そして恵達が人造魔法少女になってから一年が経とうという日。
 世界のずれを起こした張本人であるほむらがこの世界のほむらを「上書き」していた。