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君のそばに…(アオハライド)

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「進路指導室でデートって…
 現実的過ぎる…」

「だって!早く決めないと
 落ち着かないじゃん!」

「卒業しても洸と離れたくないし…」

洸は少し照れて、
双葉の頭をクシャっとして、

「当たり前だろ?
 俺だって、それくらいのことは
 考えてる。」

と言った。

「洸は何に興味あるの?
 田中先生みたいに、
 何か教えるとか?」

「いや…俺には兄貴みたいなのは無理…」

「じゃあ、お医者さん?」

「母親が病気の時は
 それもちょっと考えたけどなー。
 でも忙しそうだし。
 双葉と会う時間なくなるの嫌だし。」

「じゃあ、営業マンとか?」

「俺、小湊みたいに
 愛想ないからなー。」

「そうだね。」

「って、オイ!」

いろいろ考えるも、
イマイチピンとこない。

「お前は?俺が何だったらできると思う?」

洸に聞かれて、うーん、と
真剣に悩んでしまった。

新商品をいろいろおべっか使って
売り歩いてるのは想像できない、

黙々と研究しているのも
なんか違う、

でも最近よく勉強を教えてもらうが、
点数をあげるためのコツなんかは
すごくわかりやすく教えてくれる。

「塾の先生とか…?」

「は?」

「だって洸、教えるの上手じゃん。
 田中先生みたいに、学校じゃなくても、
 お母さんのために勉強してたみたいに
 一生懸命勉強したい人のために
 力になれたりするんじゃないのかなぁっ。」

双葉に言われて、
洸はしばらく想像した。


「塾か…考えたことなかった。」


「母親のために勉強してたの、
 無駄だったかもって
 ずっと思ってたけど、
 それなら無駄にならずに
 済むかもしれないな…」

洸の気持ちがまた少し前向きになって、
双葉は自分もワクワクした。

「で?塾の先生って
 どうやったらなれるの?」

「え…知らない…」

「なんだよー。知らないのかよ。」

「だって今思いついたんだもん。
 調べよ?そのためにココ来たんだし。」

そう言って二人で
指導室のパソコンで調べた。