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140文字短文詰め合わせ(NL色々/APH)

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#01〜#05 湾菊/墺洪/仏セー×3




ひかり、ゆれる、はる(日+台)
少女の黒髪をゆっくりと梳る。
まだ子供のあどけなさを失わない少女の輪郭はやわらかで、まるでお餅みたいだと日本は思った。縁側に腰掛けた少女が朗々と春の訪れを喜ぶ歌を歌い上げ、庭先の梅蕾も綻んで春の訪れを告げる。日本が目を細めその歌声を褒めると、少女は頬を桃色に染め嬉しそうに微笑んだ。
Jun 28th(140文字)



一瞬のきらめきに胸を抑える(墺←洪)
琥珀色の液体の中で茶葉が踊る。お茶の準備は整って、ひっくり返した砂時計の砂が落ちきるまで仕事はちょっとだけお休み。
少しだけと言い訳をして、ちらりとグランドピアノの鍵盤に軽やか指を躍らせる人の横顔を盗み見た。ピアノに向う彼と、彼の指先が生み出す旋律よりも美しいものを自分は知らない。
Jun 28th(140文字)



揺らめく水に浸透した夢(仏セー)
小麦色に焼けた健康的な素足を晒して少女が砂浜を駆けていく。
潮風に濃い茶色の髪が舞い踊る。何時の間にか脱ぎ捨てられた少女のミュールを拾い上げると、太陽の眩しさにフランスは目を眇た。
セーシェル。呼び掛けた声は届いたのか届かなかったのか。足元を擽る波と戯れる少女は、ただ一人波間に踊る。
Jun 28th(140文字)



沈むように落ちていくのね(仏セー)
じんわりとした痛みにぎゅっと眉を寄せ、タオルケットに包まり丸くなる。
汗をかいているのに手足の先は冷たく、どろりと流れ出る血の感覚がただただ不快だ。セーシェルと名前を呼ばれ、のろのろと顔を上げる。
痛いですと泣きそうな声で告げれば、彼はらしくもない困り顔で微笑み優しく私の頭を撫でた。
Jun 28th(140文字)



Ma Dame Juste?(仏セー)
"Ma Dame Juste?" 気取ったフランス語と共に手の甲にキスを落とされ、腰を取られる。
流れるような一連の気障ったらしい動作は板についていて、呆れるより先に感心してしまうほど。結婚詐欺師で食っていけるんじゃないですか?と皮肉れば、自称「愛の国」の化身は可笑しそうに笑った。
Jun 28th(140文字)