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ひるなかの流星☆祝!実写化!

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「ねぇねぇねぇねぇっ、ゆゆか!聞いた聞いた?」

「何よ、朝からうっさいわねぇ。」

「これが落ち着いていられますか!
うちらが!なんと!実写映画化だってよー!」

「・・・・・・はあっ?」

さすがのゆゆかもカメのその情報には
鼻息ものである。

「ナニソレ、マジで言ってんの?!」

「だってマーガレットで告知されてたんだし!」

「ウソでしょ?!」

「あっ、すずめちゃん!」

三つ編み姿の後ろ姿に、
カメが声をかける。

すずめが振り返ると口元にはオニギリが。

「あ、かめひゃん、おは・・・んぐ!」

「アンタはホントに朝からブレないわね・・・」

「すずめちゃんが主人公で!
私たちが映画化するってよー!」

「ん?んぐ?・・・ごくん。へっ?!」

「ちょっと!そこは私が主役じゃないの?
こんなもっさいオニギリ食ってるイモ女の映画を
誰が観に行くってのよ!」

「いやそこはほら、脇の男子がねぇ?」

「・・・くっ、それか。」

「まっ、待って!私も無理だけど、
馬村はもっと演技とか無理だと思うよ!」

「ぶぁーーーっか!
誰がアンタなんかに演技を求めるのよ。
文化祭の劇じゃないのよ。
・・・馬村くんのはちょっと見たいけど。
俳優さんが演じるの!私たちのことを!」

「俳優って俳優?・・・えーーーーっ!」

すずめはびっくりしすぎて卒倒しそうだった。

コン!

「痛っ!」

すずめが頭を押さえて振り返ると、
馬村が脇にカバンを抱え、
チョップの姿勢で立っていた。

「馬村!」

「お前は朝から何叫んでんだよ。」

「馬村!猿丸!ビッグニュース!
私たちが実写の映画になるんだって!」

「ウッソ。マジで?俺も出るかな?」

馬村の後ろからついてきていた猿丸が
まっさきに食いついてきた。

「キャハハハ!猿丸は出ないっしょ。
出てもモブだよ、モブ!友人A!」

「なんだと亀吉!お前も人のこと言えんのかよ!
お前なんか少女Aだろ!」

「何それ、犯罪者か!」

カメと猿丸がワーワー騒いでいても
すずめはまだ実感がわかず、
ボーッとしていた。

「オイ。」

「え?」

「米粒ついてるぞ」

「えっ、どこどこ?」

「右!そこじゃねえよ。」

「ここ?」

チッ

馬村が舌打ちしながらすずめの右頬の米粒をつまみ、
すずめの口に入れる。

「ごめん///」

「家で食ってこれねえのかよ。」

「ボーッとしてたら家出る時間で・・・
でもおじさんのおにぎりは美味しくて。」


「あーまー朝からナチュラルに見せつけてくれますねぇ!」

「は?///亀吉うるせえ」

「馬村も誰がすずめちゃん役するのか
気になるデショ?」

「興味ねえし。」

「そっか。馬村はすずめちゃん本人しか興味ないって!」

「オイ!」

大騒ぎしている間にチャイムが鳴った。

「こらー、お前らチャイム鳴ったぞ。早く入れー。」

「獅子尾先生!先生も映画化聞いた?」

「あー。まあな。」

「楽しみだよねぇ!」

「結末を書き換えてくれるならね。」

獅子尾はボソッとつぶやいた。

「え?」

「そんなことはいいから!HR始まるぞ!」

そう獅子尾に急かされて
バタバタと慌てて教室に入った。