逆行物語 第六部～ユストクス～
シュミルの夢:ヴィルフリートの御披露目曲/参照:アゲハ蝶
ヒラリヒラリと舞い跳ねる様に
姿見せたシュミル達
フリュートレーネの真夜中 夢の月
喜びとしての金色 憂いを帯びた藍色
世の果てに似ている漆黒の影
シュミル達を追い掛けてた
何処まで行くのかと
何時まで跳び跳ねるのかと
振り向いて答えた
止まる事は無いのだ
捕まえる事は出来るけど
それでは さようならだとシュラートラウムが去って行く
シュミルは雪の名残り
冬の思い出だねと気付いたのは今更になってだった
貴方に会えた それだけで良かった
砂漠が海に沈んだ
フェアドレンナの雷に触れた
ブルーアンファ願ってしまった
世界に花が舞い散る
海の底で砂漠が癒されてる
楽士がたった一節の音の符に込めた
祈りを知る事は無い
そう それは友に 出来るなら貴方に
糸が絡むのならば
もし夢の戯曲ならグライフェシャーンに祈る
雪解けの祝福となら行き交う人々に貴方が混ざっても良いではないか
貴方が望むのなら
この魔力 何時でも差し出して良い
新しい命の糧となれ
我儘な身勝手さ
大人に成り切れぬから
手の平 コロコロコロ転がして
貴方に会えた それだけで良かった
砂漠が海に沈んだ
フェアドレンナの雷に触れた
ブルーアンファ願ってしまった
世界に花が舞い散る
海の底で砂漠が癒されてる
波間で跳ねるシュミル達
揺らぐ その景色の向こう
近付く事は出来ない深みへ
潮香る海の水
出来たら“冷たい”と触れたい
夢の中で水の女神と変われ
続く
作品名：逆行物語 第六部～ユストクス～ 作家名：rakq72747