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日常ワンカット

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始業前の光景編


ある日の朝の話である。聖域・教皇の間に、一通の郵便が届いた。
「?」
不審に思いながらもレターナイフで封を開け、中身を取り出すシオン。
三つ折りにされた便箋には、細かい文字で何やらびっしりと文章が綴られていた。
「教皇、誰からでした?」
机の上や棚に雑巾をかけていたアイオロスが問う。
教皇の間の執務室は機密書類が多いので、掃除は雑兵にやらせずにアイオロスが交代で行っている。
シオンはアイオロスの問いに目を細めると、
「見てみろ」
と、手紙を部下に向かって放り投げる。
空中で見事にキャッチするアイオロス。丁寧に便箋を開くと、文面に目を走らせる。
「教皇、これなんですかね?」
「知らんわ。サガならば知っておろうか」
「でも、サガがこんな手紙をもらうのは……あまりしっくりこないですね」
もう一度内容を見返すアイオロス。
便箋には、次の内容がどうしようもない猥談とともに綴られていた。

“先週、うちの店にパンツ置いていったでしょう。”

「うちの店って、どんな店でしょうか?パンツを忘れるとは、やはり風呂屋でしょうか?」
「やも知れぬな。彼奴は無類の風呂好き故」
「最近の風呂屋は、客の住所も調べるのですな」
妙なところに感心するアイオロス。シオンは首をコキコキ鳴らした後、その手紙をサガの机の上に置いた。

尚、出勤したサガは、無言でその手紙を捨てた。
作品名:日常ワンカット 作家名:あまみ