バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』[小説コミュニティ]
勇者ノベリットの冒険
かざぐるま} かざぐるま |
勇者は村を出た。装備も魔法もまだ持っていない。とりあえず北の森に向かってノベリットは歩き出した。そこに突然!! |
2013-07-11 19:30:04 |
コメント (196)
退会ユーザー 2020-03-19 01:02
ゴールド半分?
ノベリットはポケットに手を突っ込んで手持ちの金を確認してみると、確かに半分だった。1ゴールドの硬貨が欠けて半分……。
「れ、0,5ゴールド。これ、使えるのだろうか……」
「使えるわけないのべ!女王様が今からおまえをちゃんと復活させる有難いお言葉を述べるから、耳の穴かっぽじってしっかり聞くのべ!」
さて、ノベリット復活の条件とはーーー!!!
退会ユーザー 2020-03-19 01:01
「おお!!勇者ノベリット!死んでしまうとは何事ですか!?」
ノベリットを目覚めさせた言葉は、痛烈な罵倒だった。
目を瞬いてみると、目の前には美しき女王?それと、武装した兵、そして、小さな妙な生き物。
ノベリットは茫と見渡した。はて?ここは?
「こら!女王様の御前のべ、ノベリット!控えろ控えろのべ!」
耳元で羽虫のような声がウワァンウワァンと聞こえた。見れば、とても小さな女の子が耳元で飛んでいた。
「ん?君はだ~れ?」
ノベリットは寝ぼけ眼で問うた。
「あいたっ!」
そしたら突かれた。
「うちは妖精王国ノベ・リストの王女様に仕える妖精ノベリンのべ~。よく覚えておけのべ、ぼんくら勇者!おまえは一回死んだんだのべ~」
「よう、せい、王国?」
耳元でうるさい女の子を見てみれば、確かに妖精だった。トンボみたいな羽も生えてるし、変なステッキ持ってるし、何よりも性格が悪そうだ。
正面を向いてみた。玉座がある。そこに座するは、見まごうばかりの麗しの女性だが、歳も女王と呼ぶには若すぎる。少女じゃないのかしらん?
茫とするノベリットの頭を、また小さな妖精がステッキで突いてきた。針で刺されてるみたいで、ちょっとノベリットはムカついた。
「女王様の御前のべ!膝つけのべ!」
「まあまあ、ノベリン。その辺にしてあげてください」
生意気な妖精を制したのは、幼い女王だった。
「女王ノベリーナ様!」
ノベリンという小さな妖精はノベリットの肩にとまり、そこで控えた。
「勇者ノベリット。あなたは死にました。その魂をもう一度戻すため、私がこの妖精郷へと留めたのですが、あることをしなければ、あなたは蘇りません」
女王は粛然と言い放った。少女とは思えない威厳があった。
「あ、それと、あなたの手持ちのゴールドは半分になりましたよ、あしからず」
と、今度は少女らしくけらけらと笑った。
「女王様、女王様」と、ノベリンは小声にして、慌てた様子で女王に声を掛けた。
「あら、私としたことが、失礼……、コホン」
どうやら、女王然と振るまうのは慣れていないようだ。
退会ユーザー 2020-03-19 00:01
とうとう世界の崩壊が始まった。どう止めればいいのか、それは誰にも分からない。ノベリットたちは、竜の背でそれを見定める術しかないのか?
ああ、意識が遠のいていく……。この戦いはなんだったのか?
薄れゆく意識。ノベリットの意識は途絶えていく。ある言葉だけを残して……
「クルクルバビッチョ パペッピポ! ヒヤヒヤドキッチョの……ノーベリン!! 」
世界は始まりの物語を求めていった!!!!
匿川 名 2019-12-29 23:20
――完全な漆黒の中で目が醒めた。
無比の闇の中で、寝ているのか立っているのかも分からない。
漂っているようで浮いているようで、足は何かに寄るようで、同時にそれすらも故のない幻で、あたかも風を踏むかのように――
――我は、朽ちたかよ――
最期に人に戻ったことも、その直後に呪いが幾千、幾万の見えざる細か虫のように肉を啄(ついば)んだことも憶えている。
腕が墜ちたことを憶えている。
肉が乾き、かさつき、塵芥とならんとしていたことを憶えている。
痛むのを憶えている。
しかしそれは肉よりも、魂に寄る痛みであって、『英雄』に添えない己へのじりじりとした歯がゆさをこそ湛えた。
――ならば此処は彼の世たれば、か――
そう思い一人勝手に腑に落とす。
いや、寧ろ自分にはもはや『落とすべき腑』がそもそも無い。
笑む、
いや、頬笑む。
見えざる世界に、在らざる頬を、鷹然と歪めて見せて、
彼は眼(まなこ)を開いた。
在るべくした闇は変わらず、開いた瞼の奥にはさらに闇という瞼が重なるだけ。
しかし、悔いるべき何かは全く無い。
あれはあのとき出来る最善の手段方法だと信ずるので、あとは勇者に託すのみでしかない。
ならば、と彼は瞼を再び閉じた。
何も変わらない、闇という瞼の中で、もう一枚の薄皮を眼の上に覆うだけ。
我が我であることを忘れるまで、我はここを漂うのだなと悟る。
漂う中で削がれ、
何れ分れて消えてしまうまで、
永遠、或いは束の間我は、
闇の中で想うだけの『虚空の意識』となるのであろう。
ゆっくりと全身から力を抜いていく。
虚脱する。
忽ち在り方が楽になった。
ほうっと無い息を吐き、闇という夢幻の中で彼はまた想う。
――我は、朽ちたかよ――
匿川 名 2019-07-28 23:21
※
むー・・・途中、現実の方で若干茶々が入ったりしたのであんまり進みませんでした(滝汗
でも今日はここまでにしようと思います。
そんなわけでノベリットは邪悪な魔法使いの襲撃をかわしたのですが、マナ、カナは救ういとまが無かったので放置です。
カイザーはヒトとしての姿を失いました。
助けに入ったドラゴンはチビドラです。
亀(ヴィットルタ)が死んだので世界は『端』から絶賛崩壊中です。
意外と一番ダメージが少ないのはアニエスかもしれません。今のところ、多分(謎
種田さんはあんまりナイスタイミングで助けに入ったので、実はもう少し隠し事がありそうですが、それがなんなのかは・・・よく分かりません(大爆
テキトーな書き殴りですが、たまには良いですねえ。
肩が凝らないです。
いつかまたやってみたいような気がするので、このトピックばかりやたらに更新されていたら・・・『ああ、また遊んでら』と大人目線でどうかご容赦ください!
匿川 名 2019-07-28 23:12
朽ちたカイザーの体躯から、その中心となる胴を抱えたままノベリットは竜の首元へと駆けた。
竜はまた器用に首を地に下げ、そこにノベリットは身体を滑らせた。
その側に一度は雲散した黒い霧がまたその姿を現しつつあった。
邪悪な牙を持つ黒い犬の亡霊が襲いかかろうとしていた。
しかし、竜は一際強く羽ばたくと一気に宙へと舞い上がった。
その上で身を翻す。
『落下する』と見せかけて牙を剥き、があっと吐息を溜め込むと、一気に膨大な炎を吐き出して霧へと注いだ。
猛烈な破邪の火焔に包まれて、流石の霧も焼けて失せた。
きっと束の間ではあったが悠然とそれを眼に収めると、竜は宙の中で踵を返し、墜ちた陽の方へと向けてノベリットらを背に乗せて高速で滑空を始めた。
匿川 名 2019-07-28 23:05
轟音に破裂するかのように胎が雲散する。
黒龍の牙が穿ったのか、伝説の剣が放った白い雷の影響か。
閃く猛烈な光に眼を奪われつつ、ノベリットが見たのはそのいずれでも無い光景だった。
激しく強い横風が舞い足下すら揺らぐ。
だがそれは爆散した何かのためでは無い。
それは単に『羽ばたく猛威』のためだ。
白む視界の中から影のように浮かび上がるのは、本物の『竜』の姿だった。
巨体の下に守るのは、その破裂した胎の中から倒れる二人の姿だった。
「――――間に合ったようですね」
種田が安堵したかのようにそう言った。
竜は土埃を巻き上げるように深く大きく羽ばたき続け、ノベリットを見つめた。
翡翠のような緑の眼は、ノベリットに向けて急くように伝えていた。
「さあ、急がないと!」
その種田の声にはっと気がついたかのようにノベリットは動いた。
竜の下に駆け寄り倒れたカイザーを抱き起こす。
種田はアニエスを肩に担ぐように抱え、竜の脇に回り込んだ。
竜は起用に首を曲げ、低くなったそこから種田は竜の背に乗り込んだ。
ノベリットがそれに習おうと力を入れると、
――――脇を抱き、掴んでいたはずのカイザーの左腕が、肩からもげた。
千切れた肉からは乾いた煙のようなものがかさかさと漂った。
驚くノベリットの目の前で、カイザーの肉体はぼろぼろと朽ち始めていた。
――――最後の変身――――
ノベリットの中でその言葉が蘇った。
カイザーはヒトとしての姿を今、永久に失ったのだ。
どこか笑顔を結んだような首が、顎の辺りからむちむちと千切れて頭頂部から地に落ちた。
その千切れた根元からはまた煙のような粒子がかさかさと立ち上った。
ならば、とノベリットは胸と腹を抱えた。
自分の思いが正しければ、きっと、きっとカイザーは『そこ』に居る。
犬の姿となってでも、その中でまだ命を保っているはずだ。
匿川 名 2019-07-28 22:50
ノベリットは一度俯くと、すうと深呼吸をして見せた。
種田が握っていたノベリットの手を離した。
その掌は既に砥石を握りしめており、力がしっかりと込められていた。
「例え、それが真実であったとしても、真実なのだろうけど――――」
ノベリットはぼそりと呟いた。
「俺の背はヒトよりも高くない――――その詩人は嫌いだ」
ノベリットが紡いだ言葉に種田は微笑んだ。
「さあ、もう時間がありません。今すぐその砥石を剣に」
「ガチャガチャ言うな!
知るか!何が起きても俺のせいじゃねえ!
でも――――やってやるさ!
『それ』ができるのが、俺しか居ないんならな!」
ノベリットは絶叫した。
そして左手にひん握った砥石を乱暴に伝説の剣にあてがった。
瞬間、火花が舞うよう無い勢いだった。
その時、
白い雷が轟音を伴い、剣から宙(そら)を突き上げた。
耳をつんざくその閃きに、ノベリットも種田も目を閉じた。
さらに時を同じくして、龍が如き蜷局巻く黒雲から、襲いかかる牙のような雷が地上に纏まる胎に襲いかかった。
轟音に轟音が被さり、世界を震わせたその時、
加えてそこに被さるのは、もうひとつの咆吼だった。
匿川 名 2019-07-28 22:40
「くそっ!」
ノベリットはそう吐き捨てた。
「くそっ!くそっ!くそっ!無責任だろう?!なんでそんな役目を俺に押しつける?!」
そしてひたすらにかぶりを振る。
「ご覧なさい」
しかし種田は淡々と告げて、ノベリットの前に広がる光景を改めて示した。
そこには姉妹が斃れていた。
命はおそらく、そこには無い。
黒く闇が結実した胎は、裂する刻を今や遅しと待ち構えている。
その満ちた球をを割るのは、きっと黒龍が如き雷雲の一撃だ。
そしてその中には今、皇と女剣士が籠められていて、生き死にの総てを此処に居すらしない邪悪に握られているというわけだ。
ノベリットはその事を思い、今一度種田の方を振り向いた。
「出会いはきっと偶然、運命などでは無かった。だけど貴方はここまで彼らとともに在って、今それらが総て無に帰そうとしている。止めなさい。止めるべきだ。貴方の中に一抹にでも振り返り彼らを思う心があるのなら」
種田はさらにそう続けた。
匿川 名 2019-07-28 22:31
※
あ、ビールが無くなっちゃいました(←急に現実トーク
今のBGMなんですが、モリッシーのI'm Ok By Myselfです。
iPhoneで何となくかけていただけなんですが!
もう少し飲みたいですけど・・・ここは我慢ですね。
では、懲りずに続けましょうか!