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知る気が無いようだね…
…咬み殺すよ。
~雲と霧と髑髏と~
「クローム、体は大丈夫ですか?」
「はい、骸様…」
「無理をしてはいけませんよ…」
「ありがとうございます。
でも、大丈夫です…」
「それならよかった…」
六道骸とクローム髑髏。
契約者同士にすぎない関係。
だが…
何故か骸はクロームに過保護になる。
その事実を唯一人、快く思っていない者がいた。
…雲雀恭弥。
彼は並盛中の風紀委員長であり、六道骸の恋人でもあった。
「…あいつは僕のこと、何だと思ってるの?」
苛立ちを込めてつぶやく。
届く筈のない声を、六道骸に向けて。
いつもの放課後、雲雀は見回りを終え応接室にいた。
夜の巡回まで一眠りしようとした、その時…
「恭弥!」
「…貴方か。僕に断りも無く応接室に入っていいと、誰が言った?」
「恋人が遊びに来たのに…
つれないですねぇ、恭弥はっ」
「…うるさいよ。
何勝手に恋人面してるの…」
雲雀は少し悲しげに言った。
骸は動揺し、「恋人面…?」と言った。
「僕は貴方の恋人ですよ、恭弥…。恋人面等していませんっ」
「じゃあ、女と嬉しそうに喋っていたのはどこの誰?」
「…え?」
「眼帯をした女だよ。
髪型が君とよく似てる。」
「…クハ!」
「何がおかしいの?…咬み殺すよ!?」
「君が言っているのは、契約した者の名前ですよ。
君と恋人だということは話してありますし、応援するとも言っていました…」
「………」
「えぇ、よく世話をしているのは、まぁ親子みたいな関係だからですかね…」
「親子…?」
「だから決して、クロームと恋人同士とかではないですよっ」
すると骸は、雲雀に顔を近づけてこう言った。
(恋人は、貴方だけです…恭弥。)
「…な、別に僕は貴方の事好きじゃないっ」
「もう~恭弥は照れちゃって☆
ツンデレ発動ですかっ♪」
「ふざけないでよ、咬み殺すよ?」
「本当に恭弥は可愛いですっ
喘ぐ時はより一層可愛いですけどね☆
特にイク直前が…」
「………咬み殺す。再起不能にしてあげる…。」
「え?恭弥?
あ、ぎゃぁぁぁぁぁぁぁあ………」
こうして、夜はふけていった…
…fin
作品名:6918 作家名:獄寺百花@ついったん