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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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【完全読み切り】空

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「イエロー」
 「何よ」
 「お前の彼氏、まだ連絡付かねえのかよ」
 「うっさいわね」
 「こっちにも大事な要件だからだよ」
 グリーンは悪態をついて言う。
 「まったくあの野郎は何してやがるんだ」

 「もうあの日から3年たつというのに…」

 カントー地方には昔一人の少年がいた。彼は、世界一のトレーナーになるため、カントー地方を旅してまわった。そして、イエローやグリーンとともに、犯罪結社ロケット団を壊滅させた。それだけでなく、チャンピオンの座に君臨して、カントー地方を制した。しかし、そのあと、向かってきた相手はすべてなぎ倒してしまった彼は、次なる相手を求めて更なる旅を続けていった。グリーンやイエローには何も告げずに…

 「まるで俺は話にならねえみてえじゃねえかよ!」
 「うるさあああああい」
 「なんだよイエロー、お前は相変わらず待つって言うのかよ」
 「…当たり前でしょう」
 「…ったく、彼氏に似て意味がわかんねえ奴」
 「はぁ?」

 グリーンは外に出て、ジムに向かう。
 ジムには、いつもの少年がいた。
 「お前ら、また今日も俺に挑むのか」
 「はいっ!あなたに勝つまで家に帰るつもりはありません!」
 「…今日も秒殺してやるよ」

 「ハァ…ハァ…また負けました…。やっぱりグリーンさんは強いなあ」
 「伊達に鍛えてるわけじゃねえんだよ」
 「…でもあきらめません!また絶対挑みますからね!」
 「…一度帰れよ」
 「…え?」
 「お前のガールフレンドが泣いちまうぞ」
 「馬鹿にしてるんですか」
 「本気で言ってんだよ」
 「え?」

 「連絡しないで彼女を泣かせ続けている馬鹿野郎を俺は一人知っているからな」

 「…」
 その時、表のほうで音がした。

 「何でヒカリが来てんだよ」
 「…だって」
 「いいじゃねえか、ジュン」
 「でも…」
 「強くなることも大事だが、…それ以上に大事なことがあるだろうが」

 「…はい」
 「分かったら今日ぐれえそいつといてやんな」

 金髪の少年が去るのを確認して、彼は外の空を眺めた。

 「レッド…お前は罪な男だよ…あいつが、あの日から笑顔を亡くしたんだぜ」
 グリーンは、どこにいるともわからない親友を責めた。