さようならのこと
亡くした世界で僕は笑うの
そしてただ単純に繰り返す絵空事
光になれただろうか
希望になれただろうか
嗚呼、嗚呼、ああ、あ
急激に喪われて行く体温と酸素と血液
硝煙の匂い、痛みはあるようでない
最期に見えるのが晴れ渡る空ではなくて薄暗い天井だなんて
残念だけれどしょうがない
何より此処は澄み切っていて、泣きそうな位穏やかなのだから
少しは我慢をしなくては、もう最期だけど、もう最期だけど
君は泣いてくれるのだろうか
その涙は海に帰るのだろうか
真っ暗な世界に射した光はまやかし
そこに溶けてゆくだけ
それでもいいの、君は強いから
(僕に例え千年の孤独が降り掛かろうとも、)
(神様、彼にはどうか祝福を)
結局何もかもを裏切っていく僕を許して
出来るのなら、思い知って
音にならずに終わる僕の声は届くかな
(あいしてたよ、ほんとうだよ)
そうして僕の意識は砂になる