カンパニー、東へ!(仮題)
エリクが行ったことにも気付かず、レオナは帳簿類をひっくり返した。何度も確認したが、自分の知らないうちに発注され、納品されているものがある。発注も納品も、出張に駆り出されていた間に済まされていた。確か前にもこんな事があった気がする。長期の出張を命じられている間に、装備が一新され、社の経理がめちゃくちゃになったことが。たしかそのあと、砂漠を横断して、砂ザメ退治に向かうことになったのだ。
そんなことができるのは、一人しかいない。
「また社長のやつ何か企んでるわね」
恨みがましい声で、レオナはそうつぶやいた。
作品名:カンパニー、東へ!(仮題) 作家名:イハティーサ