二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【腐】片恋同士【稲妻11】

INDEX|1ページ/1ページ|

 
「源田ぁ。大好き」
「嘘吐け。お前は鬼道が好きだろ」
「そんな事言うなって」
背中合わせで、互いが互いに寄りかかる。
佐久間の長い髪の毛が、不意に肩に掛かるのがとても心地良い。
話の内容はそんな心地良いものじゃないが。
「鬼道に会えるんだろ?いいじゃないか」
「お前はいないけど」
「…仕方ないだろ」
「当分、会えなくなるな」
「近くに鬼道がいるんだ。佐久間にとってはそっちの方がいいだろ」
(俺が佐久間の事好きなの知ってる癖に)
小さくため息を吐く。
「でも、」
申し訳なさそうにこちらを見る佐久間。
俺は続きを言われる前に、その唇を塞いでやった。
突然の事で、硬直してるのが手に取るようにわかる。
「なら、今此処で押し倒してやろうか」
キツい言葉を言い放ち、突き放す。
これ以上佐久間との距離を近付ける訳にはいかない。
のに。
「いいぜ、抱けよ」
こういう事を言ってくるんだ、佐久間は。
顔は笑ってる癖して、目が笑ってない。
本気、なんだろうな。
「…冗談に決まってるだろ」
本当は本気だったけど。
そして言われた言葉が、
「意気地なし」
こっちは佐久間の事を思って言ってるっていうのに。
「佐久間、」
名を呼んだ瞬間だった。
服の襟をぐいと引かれて、今度はこっちが唇を塞がれた。
まさかこんな事をしてくるなんて。
「ざまあみろ」
言い放ち、にぃ、と笑んで、その場から去っていった。
「お前は俺をどうしたいんだ、佐久間…っ」
混乱が渦巻いていく。
人の気も知らないで。
それでも好きなんだ、佐久間。