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眼鏡

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臨也の近眼が進んで、つきあいはじめて何カ月かは臨也は眼鏡をかけるのが常だった。

キスをするとき、眼鏡が邪魔だったからそっととってやると、案外目がきれいなんだな、と思ったことがある。目をじっとみることは恥ずかしいから普段しない。だから驚いた。深い赤の色にすいこまれそうになった。
「かわいい?」
奴はそういって俺の動揺をさそおうとしたけど、そんなことはむだだった。かわいいなんてもんじゃない。
俺はその日、いつもよりずっと長いキスをした。目をあけた瞬間をじっと見つめると、柄にもなく恥じらった奴が赤くなって目をそらす。『ねぇ、はずかしいんだけど。』なんて言う。最高だ。眼鏡なし最高!

それから数日たって、やつが眼鏡を授業中だけにする、といいはじめた。
「なんで。眼鏡いい、て言ってたろ。」
「うん、コンタクトよりはつかれにくいし、いいんだけどね。」
うん、なんでだろ。
独り言のようにつぶやく奴を見つめながら俺はというと、ああ、あれかな、とちょっと前のキスを思い出していた。
作品名:眼鏡 作家名:桜香湖