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For one Reason

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「あなたがキラだから、一生私の監視下で拘束し監禁する。それに否を唱えることの出来る人は少ないでしょう」
 そういいながら、Lはゆっくりとベッドに近づく。
 ぎい、と彼の膝が乗った場所が鳴いた。
「テレ屋の月君もステキです。萌えです」
「燃え?」
 四つんばいでベッドの上を移動してくるLの姿に、なんとなーくヤなものを感じて、月はじりじりとにじり下がる。だがすぐにその限度は存在した。ベッドから降りれば部屋の反対側にいけたのに――うっかり降りなかったがために。
「だけど、たまには素直にしてくれないと私は機嫌が悪いです」
「だから、何をそんな妙な。お前、おかしいぞ、竜崎」
「わかってます。おかしいですよ? でもそれは月君のせいです」
 月のつま先にそっと指で触れてから、Lは一気に行動に移った。
 正直なところ、当人の月もよくわからない。
「うわっ」
 ふわりと体が空に浮き、気がついたら背中からベッドの上に着地している。投げられたらしいがどう技をかけられたのかさっぱりわからない。困惑している間に、思い切り投げた当人がのしかかってきた。
「おい、竜崎」
「月君、好きです」
「それは」
「好きですか?」
 どけよ、と言い掛けた唇をLの指はゆっくりとなぞる。
 好きですか? と二度目に聞いてきた声の響きが必死だったから、月は眼を閉じた。
「・・・・・・ああ、好きだよ」
「それなら・・・シていいですか」
「シ・・・てって、おいそういう趣味はないぞ! やっぱりない! 考えたけどない!!」
 がばりと上半身を上げようとして叶わず、月はLの肩を叩く。
「私が下でもいいです」
「だからそういう問題じゃない! その――」
 もにゅ、とLは月の唇をふさぐ。その間にも月の抵抗は続いていて――だがそれもなくなって。
「はぁ・・・ぁ、ふ」
「んっ・・・ふっ、私とのキスも嫌ですか」
 まっすぐに見つめて聞かれ、月は戸惑った。
 舌を絡めあうキスは互いを求めるものだ。それに抵抗せずに、というかむしろ自分から求めているような動作すら見せてしまったわけで。
 まずい、いいわけがない。
「・・・そ、それは・・・まあ、別に」
「じゃあその先、何処まで嫌か試してみませんか。嫌だとわかればしなくて良いんですよ」
「・・・・・・なんか上手く誘導された気がするぞ。そこで否とはいえないような」
「はい、誘導しました」
「認めるところがタチ悪いよ、お前・・・」
 こうまであっけらかんと言われては、何もいえない。
 だから・・・というわけではない、けして違うのだけれど。
 観念して、月は抵抗をやめることにした。



作品名:For one Reason 作家名:亜沙木