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オレンジベリル(∫∞)
オレンジベリル(∫∞)
novelistID. 816
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【APH腐向け・米英】virus

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軽く睨み付ければイギリスはますます下を向く。
「アダルトサイト見てウィルス貰ってくるだなんて、もしうちの政府機関だったら格好のネタになってたぞ」
「う……」
 これでイギリスがわざわざアメリカを頼ってきた理由がわかった。どういう経緯や経由かは不明だが、エロいもの大好きな彼はアダルトサイトの存在を知って興味本位で閲覧し、こういうことになったのだろう。上司達には恥ずかしすぎて打ち明けられないだろうし、イギリスの知り合いで他にパソコンに詳しい者と言えば日本だが、知られたくない度では更に上を行くと思われる。消去法で選ばれたと考えるべきか、唯一弱みもさらけ出せる相手と認められたと思うべきか。精神衛生上、とりあえず後者を選んでおく。
「イギリス。いっそパソコン新しくしたらどうだい?」
「あっあんまり使わないのに勿体ないだろ」
「費用とかの心配しなくても俺がうちの最新式を買ってあげるよ」
 イギリスは胡散臭げな眼差しをアメリカに向けた。当然だろう、他の国にはゲイツゲイツ言いながら売りつけているのだから。
「……お前、何企んでるんだ?」
「君、失礼だなぁ。恋人からのプレゼントぐらい素直に受け取るべきだぞ」
 そう言えばイギリスの顔はすぐに真っ赤になった。ちょろいな、と思う。
「セッティングもセキュリティ対策も全部俺がやるよ。この際だからワープロも卒業したら? インクリボンなんていつ無くなるかわからないだろう?」
「――やっぱ変だろ。アメリカにしちゃ親切すぎる。こ、こんなミスで呼んだってのに」
 珍しくイギリスは誤魔化されずアメリカへの不信感を口にした。
(鋭いなぁ。まぁ、彼のスキルじゃ気付かないだろうけどね)
 新しいパソコンは、イギリスに言った通りセキュリティ対策を万全にするつもりだ――小学生向け並のフィルタリングをかけて。
 彼の病気みたいなものだと解っていても、やっぱりアダルトサイトを楽しまれるのは面白くないのだ。恋人として。
「マイピクチャに俺写真入れておこうかな」
「は?」
 こっちの話さ、と言いつつアメリカはパソコンの電源を落とした。