二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

打倒い組!最後の決戦!! の段

INDEX|1ページ/1ページ|

 
※は組成長ものです。
5年時では生徒の半数は学園を辞めて親元に戻っています(死亡者はなし)。
残っているのは乱太郎、きり丸、庄左ヱ門、喜三太、兵太夫、虎若の六人です。







打倒い組、したいよねえ。

のほほんとした調子でそれを呟いたのは、意外なことに兵太夫だった。


五年生にもなればは組もい組もろ組もその数を大きく減らしている。
は組はむしろ良く残っているほうだともいえよう。
乱太郎、きり丸、庄左ヱ門、喜三田、虎若、兵太夫の六人だ。
五年も半ばとなってそれだけの数が残っていることは相当に稀らしい。

い組で残っているのは四人だった。
そのうち二人は、五年が終わったら学園を去ることを決めているという。
「どうしたの兵ちゃん」
乱太郎に問われて、うーん、と兵太夫は眉を下げる。
「伝七がね、泣いてたんだ。佐吉もやめちゃうって」
「……それは、寂しいけど。しょうがないことじゃないかな」
喜三太が呟くと、そうだねと庄左ヱ門も頷く。
「彦四郎もやめてしまうらしいし」
「ええ!? あいつやめんの!? あんなに俺達バカにしてきてたくせに」
声をあげたきり丸に、そうみたいだねと庄左ヱ門は肩をすくめた。

「これだけ不安定な情勢だ。親が子供に学園を辞めろといっても無理はないし……忍にならないなら、卒業する必要もないともいえるよ」
虎若の言葉に、そうだねと乱太郎は頷いた。
「しんべヱも伊助も、金吾も団蔵も、三治郎も帰ってしまったもの。忍になるっていうのは、ここを卒業するっていうのは、選択の一つだからね」
「だからさ、打倒い組したいんだ、今度こそ、絶対」
兵太夫の強い物言いに、は組全体が目に光を宿す。

「思い出、残したいんだ。伝七にも、ほかのい組にも、僕らにも」


後半年すれば、い組は更に二人を欠く。
ろ組ももう三人しか残っていないという。
は組だって、いつ誰がいなくなるのか――わからない。

「いいかな、庄左ヱ門」

兵太夫の質問に、乗った! と庄左ヱ門は膝を打った。
「安藤先生に今度こそは組の強さ見せてやろうじゃないか!」
「俺もさんせーさんせいー」
「私も賛成」
「僕も僕もー」
「俺も賛成だ」

よし、とは組六人は手を互いに重ね合わせる。


「それでは決戦の舞台は冬休み前試験、一ヶ月後ッ!!」
「「おーっ!」」
「打倒い組だ!」
「「オーッ!!」」



「……なんか気合入ってますね」
「あいつらは……」
は組教室から聞こえてくる歓声を聞いて、教室に入ろうにも入れなくなった担当教師二人は微妙な表情をかわしていた。






五年生の冬休み前の試験とはすなわち、学科科目の総括試験である。
真っ当に五年間勉強してきたなら難しい問題ではないが、は組は赤点に次ぐ赤点、補習に次ぐ補習でなんとか進級してきた猛者ばかり、というか猛者クラスだ。
真っ当に考えて、たった一月で真面目に勉強してきたい組を打倒するのは――まず無理である。
つまりは組には圧倒的に分が無い。
唯一真っ当に勝負できるのは庄左ヱ門ぐらいだろう。

しかし、とうっかりは組の決意表明を聞いてしまった半助は頭を抱えていた。
彼らの気持ちがわかってしまう以上、なんらかの手立てを講じてやりたい。
だがは組の得意分野は乱打奇襲潜入混乱戦であって、間違っても静かな部屋で真っ白い紙に対面して、頭の中の知識を引っ張り出すことではないのである。
当たり前だが総括試験では後者の力が試されるのだった。

何とかならんもんでしょかと学園長にこっそり相談してみると、「去年から実技も加えてあるからそれで良い勝負になるじゃろう」とか適当に返された。
しかしその実技といえども実際に任務をこなすわけではない。
あくまで設置された空間の中で技法を見せるだけである。

「う~ん……今から総復習の授業に切り替え……ああっ、でもまだ教科書が!」
「半助、じつはのぅ、五年間温めてた考えがあるんだが」
「え? なんです?」
伝蔵の提案に、半助は目を輝かせる。
「それはいけるかもしれません! あ……でも、それでは山田先生の仕事が増えて」
「なあに、ちょっと腕の立つ講師を雇うから問題ないさ」
「腕の立つ講師……?」
「授業予定表を作っておいてくれんか半助。わしはちょっと下準備をしてくる――詰め込めよ?」
立ち上がった伝蔵を見上げて、はいっ! と半助は答えた。



さあ、可愛いは組たち、猛特訓を始めよう。
今度こそ勝負だ! と私がいったら、本当に喜んでいたのは伝七より佐吉より、安藤先生だったのだから。



***
見切り発車です。長くなりそうなので適当に書いて付け足します。
は組から誰を去らせて誰を残すかは結構うんうん考えたけど、設定を鑑みて妥当そうな六人にしました。
去ったメンバーはちゃんと出てきますよ!
ただ私がちゃんと文章で書ける限界が6だったってだけです!