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好き好き!

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「犬千代」
善龍との戦が終わり、かさね主催の宴が行われた夜。
皆と西瓜を食べた後解散し、己の部屋に戻ろうと廊下を歩いていると
犬千代の部屋の前によく知った人物が立っていた。
よく知った俺の恋人が。
「あーーーっ 虎太郎だっ!!ただいまーー!!」
顔を見た瞬間嬉しくなって廊下を駆けだす。
ちらっと内蔵助が見たら怒られるかな、と思ったけど
今いないからいいやっ!
虎太郎は「こらっ廊下を走ってはいけないだろ」と
口では言いながらも手を広げて待ってくれる。
そういうとこもだーーーい好きだ!
ぎゅーーーっと力一杯抱きつくけど 虎太郎はびくともしない。
俺は体格が良いほうだからそんな俺に抱きつかれても
たじろがない 虎太郎は凄いなぁ!
「犬千代、おかえり。怪我してないか?」
わしわしとまるで犬を撫でるかのように俺の頭を撫でてくれる。
「怪我してないぞー!それより今日も頑張ったんだ!」
撫でてくれる手が気持ちよくてすり、と頭を 虎太郎にすりつける。
もっと、もっと。足りない。全然足りない。
「相変わらず甘えん坊だなぁ。そっかそっか。頑張ったか。
今日は濃姫様を御守りしたんだってな?偉かったな
・・・・そして無事で良かった。」
撫でていた手を俺の顔をぎゅっと挟んで見つめあう。
きっと色々聞いたのだろう。
手薄な城で多勢に襲われた事、稲葉山に助けを求めに行こうとして
襲われた事、斉藤道三に出会った事――・・・。
どれも運が悪ければ死んでいたかもしれなかった。
かたねが機転を利かせなければあのまま城で無様に殺されて
いたかもしれない可能性もあった。
心配、かけたんだなー・・・
そう思うとなんだかすっごい悪い事をしたような気がして
おろおろしてしまう。
すると 虎太郎は急に真剣な顔をして
「心配かけた犬千代には罰を受けてもらおうと思います。」
なんて言い出した!
「ええー!罰・・!?」
罰と聞いて今まで散々殿や内蔵助にやらされたアレやコレやら
脳内を駆け巡る。
ううーん、なんの罰だろう、ううーん
でも心配かけたし・・・
「犬千代・・いや利家から接吻してくれたら許す。」
「せ・・・接吻・・!?」
あわあわあわわ
いや、今さら 虎太郎とは接吻所か深い関係までいっているのだが
どれも 虎太郎が率先して俺は気がついたら食われてたという
状態が多く自分からした事がなかったのだ。
いきなりそんな事言われるとは思ってなかったので
顔に熱が集まるのが解る。
そんな俺の様子を 虎太郎はニヤニヤと笑いながら
ほら早くしろ、とせっついてくる。
うーー解ってるくせに!!
「わっ解った!やるから目を瞑れ・・!絶対開けるなー!」
「解った解った」
ニヤニヤと笑いながらちゃんと目を瞑ってくれた。
よ、よし!いつもしてくれるみたいにすれば良いだけだし!
だけどなんだかいつもと違う感じで心臓がドキドキする。
いつも 虎太郎はこんな感じなんだろうか。
「ほら早くしろ。」
「するってば!もー!」
ぷりぷりと少し怒りながら唇を合わせる。
チュッ
「はいした!」
「・・・・・・・・。」
虎太郎がまるで信じられないというような顔をして俺を見てくる。
「犬千代・・。お前俺との接吻がそんなもんだと思っているのか・・」
「いやだってここ廊下・・」
「意味わからん事言ってるんじゃないぞ。
もう忘れたのか!この犬頭め!思いだせ!」
よほど俺の接吻が気にくわなかったのか 虎太郎が怒り出し
ゆさゆさと俺の肩をつかみ怒り出す。
「だってしょうがないじゃないかー!」
恥ずかしいんだから !虎太郎がかっこいいから!
などと言い返し、廊下の部屋の前でなぜか喧嘩に発展してしまった。
しばらくわーわーとやりあっていたが途中で
キレた 虎太郎が俺の部屋を開け中に押し倒され
思いだせ馬鹿犬!とばかりに接吻された。



たまたま部屋に戻ろうとしていた内蔵助がうっかりと
その場面を見てしまい、廊下に砂を吐いたという。
作品名:好き好き! 作家名:カナン