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嫉妬

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「うわっ」
雑誌をパラパラとめくっていた正臣の背中に、突然熱を持った何かが覆い被さった。
その正体を確かめるべく振り返ると、そこには予想した人物の顔があった。
「どしたー?」
「何見てるのかなって思って」
そう言いながら沙樹は正臣の肩越しに雑誌を覗き込む。
そこにあったのは水着姿の女性の写真――グラビア記事だった。
それを見た沙樹はより強く正臣に抱き着いた。
「正臣ってこういうの好きだよね」
「まぁ男だからな」
「それ理由になってないよ」
沙樹は苦笑しながら正臣に返す。
「えーと沙樹さん?」
「なに?」
「怒ってるなら怒ってるって言ってくれた方がいいんだけど」
その言葉に沙樹は表情を変えず、怒ってないよと答える。
「そう感じるのは正臣がやましいことしてるって思ってるからじゃない?」
そう言って、沙樹は正臣の背中に自分の体を押し付けた。
「胸、当たってるんだけど」
「当ててるからね」
くすくす笑いながら、沙樹は答える。
機嫌が直ったのか、その表情から嬉しさが見え隠れしていた。
そんな沙樹の愛らしさに正臣は雑誌を閉じ、彼女へ向き直った。
そして正面から抱き合う形へと体勢を入れ替える。
「やっとこっち見てくれたね」
そう言って沙樹は嬉しそうな笑みを浮かべた。
作品名:嫉妬 作家名:香魚