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おめでとう

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時刻は7月14日午後11時47分。


ほんの数時間前にフランスの誕生日会があり、今年はいつもより控えめではあったが他の国から差し入れやプレゼントやらで楽しく迎えていた、はずだった。

時間が経つにつれ人数が減って行く中、いつまでたっても現れない人物。
朝方に急な仕事が入ったというメールが一通入っていたきり、今のいままで連絡はない。
流れで二次会という話も出ていたがフランスは適当に誤魔化し、メルシーと笑顔で言うと沢山のプレゼントと共に帰宅した。


そのまま家路に着いたフランスは帰宅報告メールだけしてつまみ程度の料理とシャンパンを用意して待っていたが、携帯は相変わらず鳴らずただただ時間だけが過ぎていく。

そして痺れを切らして開けずに待っていたシャンパンを飲み出し、いたずら電話かの様にかけまくるがそれでも光らない画面を見つめ、怒りと悲しみと不安と子供染みた事をした自分に後悔していた。

「連絡も出来ないってどれだけ忙しいんだよ…」
ぽつりと出た自分の言葉に途端に寂しくなりクッションを抱え横になる。
沢山の人達から祝ってもらっていても何か足りないと感じてそれが何かと気づいて益々切なくなるばかりだった。


ふと、フランスは自分が寝てしまっていた事に気づき起き上がり、まだ来てない事を知りため息をつく。
と同時に突然玄関の方から大きな音がし、ドタドタと廊下を走ってくる音に恐怖で動けないフランスの前に息を切らし乱れた姿のドイツが現れた。

ドイツはそのままの鬼気迫る勢いで近づいて行きフランスの目の前に小さなラッピングされた小箱を差し出した。
フランスはその勢いに押され反射的に受け取り、状況がいまいち判断出来ないという顔でぽかんとドイツを見ていると、ドイツは俯き本当に申し訳なさそうなぐらいの声の小ささで呟きだした。

「何度も連絡をしようと思ったのだが、なかなか暇が出来なくて…おまけに上司にどうしても付き合わなくてはいけなくなりこんな…時間に…すまない…もう過ぎてしまったな…。」
そう言われふと時計を見ると15日午前1時35分。

フランスはああ…と思ったが、目の前のガダイのいい男がこれでもかというぐらい体を小さくして俯いて謝る姿を見てふと吹き出し、右手でドイツの頭を思いっきりぐしゃぐしゃに撫でつける。
ドイツは突然の事に驚き顔をあげるとフランスは「どうしようかな?何してもらおうかな?」とにんまり悪い笑顔を見せていた。
その顔と言葉にドイツはくっと気を引き締めじっとフランスの言葉を待つ。そんなドイツにフランスはふと微笑みシャンパンを渡しグラスを差し出す。


「とりあえずね、まずは乾杯でしょ?」

予想外の言葉に一瞬戸惑うものの、あぁと言って2つのシャンパングラスに注ぐ。それをかかげ「乾杯」とグラスを鳴らし飲みほした後、「後は?言う事は?」とじっとドイツを見つめる。



「…Bon anniversaire」
「Merci」

フランスはその言葉に満足したかのように笑い、ドイツへ近づき軽くキスをした。
「その言葉が聞けたからもういいよ、今からちゃんと祝ってね。」
「…ja」


作品名:おめでとう 作家名:フルヤ