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愛→←愛?

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テスト週間――なんて憂鬱な響きだろう。
成績が悪いわけでもないし、そこまで必死になって直前の勉強をしなければいけないほど、普段の素行が悪いわけでもない。
けれど、何も考えずフワフワ遊んでられるほど頭が良いわけでもない。
つまり僕は良くも悪くも普通なのだ(残念なことに)

「あぁ・・なんでこんなことに・・・」
「俺が君を愛してるからだね。そして当然、君も俺を愛してる」
「うるさいです」

22時も過ぎた頃合、きっとクラスのみんなは勉強したり、ご飯食べたり、お風呂に入ったり、それなりに有意義な時間を過ごしているに違いない。
だというのに僕ときたら

「よりにもよって臨也さんの家なんて・・・」
「それ酷くない?少なくとも君の家よりは広いしクーラーも効いてるし、過ごしやすい環境だと思うけど?」
「家の構造や環境は別にかまいませんよ。ただ、ここが誰の家で、誰がこの部屋にいるのかと思うと、その良さが激減いやマイナス値になるだけで」
「君がどんな罵詈雑言を言おうとも、その言葉が君から発せられてるというだけで、俺にとっては愛の言葉に他ならないよ」
「(是非とも死んで欲しい)」
「あれ?照れちゃった?」

一度でいいから完璧に死んでくれないだろうか。
でもこういう性格の悪い人ほど長生きしそうだし・・ということは

「逆に僕は早死にするわけですね」
「ん?心中したい?別に俺はオールオッケーだけど」
「死ぬときは一人で死にます。だからあなたも一人で死んでください」

ふふふっと楽しそうに笑って臨也さんは僕の首筋に顔を埋めた。
ちなみに僕たちの今の状況は、座っている僕を後ろから臨也さんが抱きしめてる状態だ。
僕は臨也さんの足の間にすっぽりはまってしまっている(臨也さんがそんなに大きい体格でもないから、つまり僕が小さいということで)

「ぁっ、ちょ、臨也さん!」
「ん〜・・帝人君ってちょうどいい大きさだし、可愛いし、温かいし、いい匂いするし美味しいし、可愛いし、気持ちいいし、可愛いよね」
「明らかに可愛いが多すぎます。っていうか別に可愛くないです」
「可愛いよ。大丈夫、自信もっていいよ」
「そんな自信いらないですよ・・・」

ベロリと舐め上げられた首筋がむず痒い。
脇腹あたりを撫で擦る手の感触も、くすぐったいのと気持ちいいのとの、丁度狭間あたりで。
反応しない僕に焦れたのか、耳に軽く噛みつかれた(ちょっとだけ痛い)(けど、慣れた)

「・・っ、臨也さんって噛み癖あります?」
「さぁ?どうだろう。でも帝人君だったらいつまでも咀嚼してたいなぁとは思うけど」
「そういう意味で食べられる気はありません」
「じゃあ違う意味ならいいんだ?」

そう言って本格的に臨也さんの手は、僕の口では言えないようなところに触れ始めてしまった。
振り払う力なんてもうとっくに無くなってしまっているので、ただひたすらにその感触を受け入れる。
臨也さんの熱に全身が包まれてしまう前に、これだけは言っておこう。

「もうとっくに食べつくしてるくせに」
「だって君を愛しているからね」
作品名:愛→←愛? 作家名:ジグ