二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

次回に続く・・・

INDEX|1ページ/1ページ|

 

「それじゃあ、お疲れ様でした。」
いつものラジオの収録が終わり、いつもの言葉で別れを告げられる。

「うん、お疲れ様。」
その言葉を聞くと、にこっと笑っておのくんは去っていく。
そんな背中をぼんやりと見つめる。

ひろCがまだ見ていることに気づきもせず、おのDは次の仕事の電話をし始めた。

「忙しそうだなぁ小野くん。」
昔は収録が終わるとすぐにメールが鳴った。
内容はとてもくだらない。
今日の収録のあれは楽しかっただの、今日のあれはすみませんだの、今日のあれはひどかっただの、収録の感想ばかり。しかもそこかよってところばかりチョイスしてくる。
もともとメールをまめにする方でもないので、返したり返さなかったりしていた。
返さなくてもおのくんは必ず次の収録後も送ってきた。
そして必ず最後に「次回の収録に続く!」とおなじみのセリフをもじって入れてくる。
その最後の文を見るとああ、次もあるんだな。またおのくんに会うんだな。と毎回のように思っていた。
最初はこんなに続くなんて正直思っていなかった。
たどたどしいスタートを切った番組。先輩だし、おのくんを引っ張っていかなくては・・・なんてプレッシャーもあった。
次回の収録に続く!・・・次回なんていつまで言えるのだろうか・・・そんな風に思っていた。

しかしそんな心配をよそに、知らぬ間にどんどんと人気番組へとなっていった。
2人とも仕事もさらに増えていった。
そしてここのところ、おのくんはどうやら仕事が詰まってしまっているらしく、収録後メールが鳴ることはなくなった。
電話をかけながら、次の仕事へと去って行く背中を見ながら
(あぁ、大きくなったなぁ。もう僕がいなくても平気なんだな。)
なんて感傷にひたる。

いつまでも見ていても仕方がない。踵を返し、自分も次の仕事へ向かった。
するとしばらくして、メールの着信音がなる。
携帯のディスプレイには小野大輔の文字。
久々のメールに無意識に口の端がほんの少し上がる。
メールをひらくと・・・


「お疲れ様です!
なんか・・・久しぶりにメール送りました。さびしかったっすか(笑)?
今日の収録もなんとか無事終わりましたね!もう!あんまいじめないでくださいよ~!
あ、でもあのどや顔はよかったです。怒ると思いますけど、かわいかったですよ!笑

最近、ラジオの収録以外にも会うこと多かったんでなんかメールしづらかったんすけど、
やっぱこれでしめないと次会えない気がするので・・・これは俺の中で、また2人で仕事していけるようにっていうおまじないみたいなもんなんですよ!じゃあ・・・


次回の収録に続く!」


メールを読み終え、顔が少し赤くなっているのを感じうつむいて歩く。
携帯のボタンを何度か押し、メールを送信すると、
携帯をポケットにしまい、少し軽い足取りで歩き出す。





「お疲れ様。
あいかわらず気持ち悪いな。
次またかわいいとか言ったらおのくんの分の半額パンは買っていかないからね。















次回の収録に・・・続く!」













作品名:次回に続く・・・ 作家名:にゃあこ