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心理ゲームをしてみました其の1

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「ちょっとアキラさん、育てたいってどういう事?ボクのことオチャヅケと同じだと思ってるってこと?」


ヒロにレポート用紙を目の高さに掲げて詰め寄られたアキラは、椅子の背もたれ目いっぱいに距離を取ったが、そんなのたかが知れており、視界のほぼすべてを白い紙に覆われていた。


「ヒロくん見えないから近過ぎて」

「見なくても分かるでしょ、アキラさんが書いたんだから」

「それは…そうだけど、でもほら単なる心理テストだし!ねっ?」


どうにかヒロの身体を押し戻そうとするアキラだが、不満顔を浮かべたヒロは引き下がらない。それどころか、今にも机の上に乗らんばかりの勢いである。
しかし、流石にやり過ぎたと感じたのか、浮かせていた腰を椅子に落ちつけて、ヒロは大きく息を吐いた。


「アキラさん、心理テストって心理を判断するテストでしょ?つまり本心ってことじゃないの?」

「……そう言われちゃうと返す言葉がないんだけど、でも別にヒロくんを飼育したいとか思ってないよ!」

「あのさぁ飼育じゃペットだよ…。」

「あっ」


しまったと顔を顰めるアキラから、ヒロは椅子の背にふんぞり返るようにして視線をそらすと両足をぶらぶらと動かして不機嫌さをアピールする。アキラはそれを見て苦笑いを浮かべながら、再度レポート用紙を確認した。
二列四行に区切られたマス目の一番左上にマスに書いた名前はヒロ。何気ない心理テストだと言われた深く考えず書いたのだが、結果を聞いてみると、そのマスに書いた人を「育てたい」と思っているというもの。
勿論今までヒロに対してそんな思いを持ったことはなかったが、正直な話妙に納得してしまった部分がアキラにはあり、だからこそこうしてヒロが不機嫌な表情を浮かべていると心が痛んだ。


「ヒロくん、本当に深い意味はないのよ」

「……だってアキラさん、ボクのこと時々弟みたいに扱うし」


目を合わせないままヒロがそういうと、アキラは心当たりがぽつぽつ浮かんで一瞬言葉がつまった。


「それは、ほら何となくよ!まさかユゥジくんを弟みたいに扱うわけ行かないでしょ?」

「うぅ……なんかはぐらかされてる気がするんだけど」

「そんなことありません!」

「本当に本当?」

「本当です」

「なんか釈然としないなー」


ヒロは、机の上に潰れるようにして倒れると、顎を盤面につけたまま上目使いでアキラを見上げる。ヒロの事だ、それが作戦であるとは言い難いが、アキラにしてみれば、思わずぽろりと全て本音をぶちまけてしまいそうになるには十分な威力があった。


「ヒロくんそれわざと?」

「ん?なにが?」


ぴょこんと起き上がるヒロに、アキラは溜息をついた。


「何でもない…」

「嘘だー今溜息ついたもんアキラさん。なに?隠しごと嫌なんだけど」

「なんでもありません。ほらもう休憩終わり!」


アキラはこれ以上の攻撃を受ける前に退散すべく、目の前のレポート用紙を畳むとポケットに押し込み立ち上がる。


「えっちょとずるいよアキラさん、まだ話してるのに」

「もう終わりました、ヒロくんは弟じゃないしペットでもありません。これでいいでしょ?」

「……じゃあアキラさんにとってボクはなに?」

「仲間」

「他には」

「友達?」

「そうじゃなくて」

「んー部下?はあまり良い言い方じゃないわよね…」

「もう、ほーんっとにアキラさんって意地悪だ!」


ヒロは頬を膨らませたまま、アキラを追いぬいて部屋を出ていく。しかししばらく行ったところで立ち止まると、くるりと振り返った。





「いつか絶対「恋人」って言わせてやるんだからね!」




言われたアキラが顔を真っ赤に染めたのは言うまでもないが、言った本人もまた、恥ずかしくなり走るようにしてその場から居なくなったのであった。

ある平和な一日、昼休みの出来事。