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ふたりぼっち

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DRRR!!の喧嘩人形 夢小説 タグ使用できない為、ヒロイン名固定。

年上ヒロイン(+12)、暴れてない喧嘩人形、ほのぼの?、同棲設定






穏やかな風に頬をくすぐられ、目を細める。


柔和な太陽光、愛しい人と過ごすひとときは彼女にとってとても大切なもの。


静雄のワイシャツにアイロン掛けをしようとしていたすみれだったが、


準備が一段落しふと静雄を見やると


少し猫背気味の大きな背中はとても落ち着いており、お気に入りのソファで


煙草を燻らせている。否、日向ぼっこしている。


くあ、とあくびをし うつらうつらしている姿が実に平和だ。


ひなたで微睡む猫のようで可愛らしい。私が静雄の好きなところのひとつ。


静雄のレモンイエローの髪が太陽光に反射して まぶしいくらい輝く。


キラキラして、なんだか神々しい。





「っくしゅ。」



小さくくしゃみをした静雄を見逃さなかった。



「風邪、ひいたの?それとも花粉症?」



ワイシャツの袖を引っ張りながら問いかける。テレビは花粉注意報の日本地図。


東京も赤い危険信号がでてる。


静雄も、今年から花粉症デビューかな。とティッシュに手を伸ばす静雄を見つめた。



「大丈夫だ、多分。」


ちーんと可愛らしい鼻のかみかたをし、すみれをみつめた。


投げずにきちんとゴミ箱に捨てる静雄は、やはり池袋最強と謳われる人と同じだとは思えない。



「そう、ならいいけど。」


「すみれ、晩飯なんだ。」



やんわり笑いワイシャツにアイロンをかける。



「静雄は何がいい?」


「うまいもの。」


「それはリクエストの返答としては間違えてるわよ。」


「お前の作る飯は全部うまいから、なんでもいい。」


「ふふ、ありがとう。静雄はお世辞言わないから、正直な感想だと受け止めておくわね。」


「・・・好きにしろ。」


「じゃあ、好きにする。」


「・・・・。」




静雄は185cmもある長身。筋肉もしっかりあるけど、線が細い。


大きなワイシャツなのに細身な静雄によく似合うデザイン。


幽くんはわかってるなあといつも思う。


洗濯糊がパリッと効いたシャツもきっと似合うけれど、


ふんわりと身体に馴染むように着て欲しい。


一枚一枚丁寧にアイロン掛けしていく。


スチームアイロンがシューシューと音を立ているだけで会話がなくなる。



すべてのワイシャツへアイロンを掛け終わり、クローゼットにしまう。


バーテン服がクローゼットの大半を占めている。





肌寒くなり、何となく空をみたらすっかり夕空に変わっている。



「急に寒くなったね。」



何も返事をしない静雄。


静雄が窓を締めてくれた。




「ありがと。」




晩ご飯の用意をしようとエプロンに手をかけた。


慣れた手つきで背中に蝶々結びをつくった。


長い髪をヘアゴムで簡単に結い終わったところを見計らって声をかける静雄。



「なぁ。」



まるで夫婦のようにそれで通じ合う二人。


同棲を始めて 早二年が経とうとしている。



「なあに。」


「いつも、ありがとな。」


「どうしたの。お礼されることなんてしてないわよ?」



すみれの長いまつげが揺れる。その表情はとても妖艶で静雄の喉がゴクリと鳴った。


その妖艶さの中にある慈愛を感じる瞳に見つめられた静雄は言葉をなくす。



「・・・」


「ん?」



さらにのぞき込まれ静雄のシャンパントパーズの瞳が揺らぐ。



「いや。」


『見惚れてた、なんて言えねぇ。』



麗しいすみれの瞳から逃げるように顔を背けた。


レモンイエローの髪から覗く白い耳が、真っ赤になっている。



「静雄さん。」



だんまりを決め込んだのか、こちらに向き直ろうとしない静雄。


そっと近づき、後ろから抱きしめた。


顔を隠している右腕に手を伸ばす。



「可愛い。顔見せて?」



左耳に愛をささやいた。



「・・・れしくねぇ。」



声になっていない台詞もまた可愛らしくて、すみれは静雄をさらにきつく抱きしめた。


女の子の様な綺麗なうなじに すみれは唇を這わす。


ちゅ とリップノイズをたて 静雄の首元にキスを落とした。


驚いたのか、されるがままの静雄が動いた。


静雄の大きな手がすみれの細腕を掴んだ。



「・・・すみれ。」


この何とも言えない甘い声もすみれが彼の大好きなところのひとつ。



「なあに、静雄くん。」



クスクスと笑いながら返事をするけれど、照れている静雄が可愛いくて仕方ない。



「やめろ。子供扱いすんなよ。」



向き合いながら抱きしめ合う。



「あたしから見れば十分子供よ、ボクちゃん。」



すみれは静雄よりも一回り年上なのだが 


静雄は女性の年齢がよくわからないらしく、出会ったときは


同年代だと勘違いしていた。今も時よりその話をだしてからかうのだ。



「っるせ。」



静雄の顔をみたくて上を向いたけど、


顔を背けてふてくされている。本当に大きな子供みたいだ。



「くす、ごめんごめん。」



むくれる静雄の背中をトントンと叩きあやす。



「・・・・くそ。」



すみれの肩にもたれかかり



ゆっくりと身体を預けた。



「悪態つかないの。弱音はどんどん吐いていいけどね。」



「ああ、ありがとな。」



優しく、壊れ物に触れるようにすみれの頬を包んだ




「大好きよ。」



「ああ。」



二人の視線が交わるとお互いにほほえんだ



ゆっくりと確かめるように口づけを交わす。



甘い時間が流れるも、静雄の腹の虫が空気を壊すのはあと2分後のこと。



幸せで甘い甘い 




ふたりぼっち




*おまけ*


「静雄。今日はオムライスよ。」


「チーズ、入ってるか?」


「お利口さんにしてたらいれてあげる。」


「・・・・手伝えることあるか?」


「あら、お利口さん。じゃあ今日はグリンピース入れるのやめるわ。ふふ。」


「本当か?」


「やっぱりグリンピース嫌いだったのね。」


「・・・・!」


「ちゃんと食べなきゃ今日はデザートのプリンなし。」


「食べる・・・。」


「お利口さんね。」


ちゅ



fin.

*こめんと*
初投稿作品。夢小説ですが、タグ使用できない為ヒロイン名固定。
追加機能があれば、編集します。

ご覧いただきありがとうございました。お粗末様でした。


ゆん
2010/05/15執筆
作品名:ふたりぼっち 作家名:ゆん