二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

面白くない、

INDEX|1ページ/1ページ|

 
何時だってアルフレッドは全力だ。でもキスする時ぐらいはその勢いを落としてほしいと思う。そんな感じで今日も勢いよくぶつかってくる唇を身体を少し引いて衝突の衝撃を緩和するように心がける。本当は避けたいところなのだけど、がっしり身体を掴まれているから逃げることは出来ないのだ。チュッチュッチュと音を鳴らして軽く触れるキスにじれったくなって、タイミングを合わせてぶつかる唇を捕食する。捉えた上唇を唇で挟んでキープし、素早く舌を滑り込ませるとすぐに滑らかな壁に舌が当たる。舌先で等間隔に並んだ鍵盤をなぞって瞳をあげれば、反射したレンズに自分の顔がうっすらと映っている。その奥にある瞳を覗きこもうとすると舌を阻んでいた壁が薄く開き、中からゆったりとぬるついた肉が出てくる。自分のものより肉厚なそれに舌を絡ませて、首の角度を変えてより奥に突き進む。
「んぅ…っ、ふぁ……あ……」
「ふ、…ん…ぅ……っ」
 ダラダラと溢れ出る唾液も構わずにアルフレッドの口内を味わう。柔らかな内頬の感触が心地よくて擦りあげると、アルフレッドの肩がピクリと揺れた。気持ちいいんだろうなと重点的にそこを攻めようとしたらアルフレッドの舌に絡め取られて口内から追い出されてしまう。逆に自分の口内に押し込まれ、全く同じように頬の粘液を擦られる。アルフレッドの舌は大きく厚みがあるから少し動きまわられただけで菊の口内の全てを掠め取っていく。若干の息苦しさを感じながらも拙い舌の動きを享受する。上顎を擦る舌の感触にぞわりとしたものを感じながら舌の裏をゆっくり舐めあげると、レンズ越しの瞳がゆらりと揺らめいた。
「う、ん……っ、……はぁ…」
 ズルリと口内から出ていく舌を見つめると、短く粘液の糸が引いてすぐに切れた。口の 周りを濡らす多分アルフレッドのものだろう唾液を舌で舐めとるとアルフレッドの顔が歪み、その表情のまま首元に顔を埋められる。ちくりとしか感触にまたしばらくTシャツが着れない生活が始まるなぁと菊は思った。

 キスが好きな癖に、アルフレッドはディープキスをすると少し不機嫌だ。菊としては押し倒されてしまうと流されるままになってしまうから、せめてキスぐらいは年上の余裕とか貫禄?のようなものを見せつけたく、ついつい持てる技量をもってしてアルフレッドに奉仕するわけなのだが、これがどうも不評のようだ。自分に技巧が下手だから嫌がられているのではないことは、キス中のアルフレッドの反応や舌を話した後の熱のこもった吐息から分かるのだが。何故アルフレッドがそんな反応をするのか甚だ菊には疑問だった。

(常に積極的になってほしいって、貴方が言ったんですけどね)
作品名:面白くない、 作家名:あく