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【腐向けAPH】さわらないで!【米韓】

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 どうしても?首を傾げてアルフレッドは勇洙に聞いた。そうすると俯きながらも彼はおずおずと頷いた。お願いなんです、アルフレッドさん。そう言った勇洙の顔はいつもよりも緊張をしているように見える。亜細亜にしては大きいつくりの彼の骨格も、アルフレッドには若干小さく見える。壊れそうなぐらい震えて勇洙は言う。
「触らないで下さい、ジョーンズさん」
「なんで?どうして?俺は勇洙に触るの好きだよ」
「あなたも好きだからってそれをみんなが好きなわけじゃないんだ…ぜ」
 くるんと、表情豊かなあほ毛もすっかり下を向いてしょげている。言いたいことがあるんですといわれてそんなことを言われるとはアルフレッドは思ってもいなかった。アルフレッドは勇洙が好きだし、勇洙ももちろんアルフレッドのことを好きだと思っていた。今の今までは、
「つまり俺の勘違いってことだったってこと?」
 子どものような恋愛、アルフレッドが勇洙にメールを送っていたら、それを見たアーサーが言った。独りよがりだと、代償は必ず来る。そんな子どもみたいな恋愛はいつまでも続かないと、本当に続かないことを実感したときにぎゅうと胸を締め付けられるような切なさに見舞われた。触れていた指をそっと離して、アルフレッドは勇洙に向かって苦笑した。声が出なかった。
「……嫌いならそういってくれればよかったのに」
「…ち、違います」
「じゃあなんで…!」
 突発的に肩を揺さぶろうとして、触れるのを禁じられていたことに気が付く。好き、すき、と今まで幾度も繰り返してきたその言葉が妙に空虚なものに感じ、どうしてそんな言葉を言っていたのだろうと思った。そう、端的に言えばアルフレッドは後悔していたのだ。
 アルフレッドが見つめようとすると、ふいと眼を勇洙は逸らす。耳が赤い。
「だ、だって触られるとどうしたらいいか分からなくなっちゃうんだぜ…」
「へ」
「折角だからジョーンズさんと会ったときには沢山喋ろうと思っているんです。けど、会話が出来ないのが、嫌なんだぜ…、じょ…ジョーンズさん?」
「な…なんだぁ…」
 全身から力が抜けた。思わずがっくりと勇洙の両肩を捕まえてふうと小さくため息を付いた。勇洙は俺が触るといつもりんごみたいに赤くなってしまう。また、それが可愛いと、アルフレッドは思っていたのだ。確かに、勇洙はアルフレッドと一緒に居るときは言葉が少ない。もう少し喋ってくれたら嬉しいのになと思っていた。
「勇洙は俺と喋りたいの?」
「あ、当たり前じゃないですか!」
「なんで?」
「な、なんでって…、ジョーンズさん、なんで多いんだぜー」
「わからないことは聞きたい。君のこと未だ沢山分からないから知りたい。それじゃだめかい?」
「う…その答えはずるいんだぜ!」
 思ったことを思ったとおりに答えただけ、それなのに勇洙の顔は耳まで真っ赤に染まっていった。少し眼が潤んでいるのは自分の抱えた感情をどうすればいいのか分からなくなっているからに違いない。パニックになる勇洙は凄く可愛いとアルフレッドは思っている。
 俺、少しイジワルだね。呟いて目の前の彼に向かって笑いかけた。
「なんでなんだい?」
 先ほどのは、素だったけれど今回は確信犯で問う。同じことを勇洙から問われたら俺は間違いなくはっきりとこう答えるだろう。


『君のことが好きだからさ!』