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「ん……、う……？　んんっ？」
「なんだ……よ……」
　柔らかい布団の上で、二人の男が絡みあう。
　久々の逢瀬で待ちかねた触れ合い。それだというのに、この男は、私と一向に口づけをする気配がない。
　さっきから聞こえる肌と肌が触れ合う音は、奴の口唇と、私の足の指のものだ。
「も、っ……もんじろ……いつまで私の足の指をっ……んふ、ぅ……」
「ふっ……んんっ……いいじゃねえか……」
　既に私の足は文次郎の唾液まみれだ。いい加減に足以外の所に触れてほしいものである。
「やっ……そこばっか……なめんな……っあ……ああ、んっ」
「感じてるんだろ……？」
　ちゅぱ、ちゅぴ。わざと音を立てるように私の足の指を口に含む。
　文次郎の舌技ははっきりいって上手だ。この舌で私の息子を舐められたら、たまったもんじゃない。
　早漏という自覚はないが、早く出してしまう自信はあった。
「そ、んなことっ……いうなぁ……ああっ……！」
「こへいた、小平太っ……」
「やっ、もう……もんじろ、ぉ……！」
　足の指だけなのに。
　ただそこを舐められているだけなのに。
　未だ下帯に包まれている私のものはしっかりと反応していた。


おわり