【腐向け/drrr】イザミカで陰間パロ@ プロローグ的な
一人を選べば、それ以外などいらない、欲しくない。
触るな、と願っても
嫌だ、と叫んでも
それは許されることではない。
許されないならば、この世界に生きている意味などない。
彼が欲してやまないその人物は、毎日のように陰間に情報を買いに来る。
法外といっても言い値段の自分を、本当に、一日空けず。
その人の声が、言葉が、そして一緒に過ごす時間に幸福を覚えるようになったのは、はっきりと分からない。
けれど、気がついた時にはその人の存在は彼の中で無くてはならないものになっていた。
愛しいという感情さえ抱いていた。
陰間の世界に身を落とし、数年。
幾人もの男に抱かれ続けた帝人が思いを寄せたのは客の一人。
けれど、体を重ねたことのない男。
彼の得た情報を求めてやってくる男。
情報屋の、臨也という男だった。
作品名:【腐向け/drrr】イザミカで陰間パロ@ プロローグ的な 作家名:香魚