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君は弱いね

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「こっちにおいでアート。」
まるで子犬の様だと思う摺り寄せてくる肌といい、心地のよい心音どれもこれも昔と変わらない物だ。
誰にも渡さない俺だけの坊ちゃん
だから泣かないで?如何して君は泣くの?俺じゃ駄目なの?  ねぇ・・・・アーサー?
俺からお前を取ったアイツはもう居ないんだよ?あの忌々しいアルフレッドはもうお前のそば居ないんだよ・・・
俺でいいじゃないか俺に頼ってよ俺はお前がいいんだよ
いくら頭をなでても、体をさすってやっても、アーサーが泣き止む事はない
君はずっと謝ってる・・・居もしない相手に対して届かないメッセージを・・・
「・・・フランシス・・・」
かすれた声で俺を呼ぶ。何?っと顔を向けるがアーサーは相変わらずの泣き止まない顔を
此方に上げてくれることはない
「顔くらい上げてほしいなぁ・・じゃないとお兄さん分からないよ?」
アーサーが少し顔上げたかと思うとすぐ下ろしてしまった
「・・・・・・・俺は・・」
「ん?何?」
「俺は間違ったことをしていたんだろうか・・・」
そしてまたひっく・・と泣き出した
フランシスは自分の手の大きさほどしかない頭を撫でた
そして・・・・
「大丈夫・・・チョットやりすぎちゃったんだよ大丈夫アルはすぐ許してくれる心配しなくていいさ・・・」
今までだってそうして来たんだろ?っとアーサーの顔を覗く
「・・・・フランシス・・・・?」
何か付いていただろうか?アーサーが不思議そうに此方を見つめてくる
「どうしたの?」
「なんで・・・・お前が泣くんだ・・・・?」
アーサーの言葉にフランシス自身もびっくりした自分は泣いていたのだろうか?
手を当ててみるとそこには濡れた後があったなめてみると微かにショッパイ確かに自分は泣いていたらしい
ああ・・・これはきっと悲しいのだアーサーはもう俺のものにならないという事を身を持って実感させられたのだ
アーサーが心配そうにこちらを見ているそんな顔をしないで?俺は大丈夫だからお前は俺の中で思う存分泣きな?
ふっと頬に柔らかいものが当たるそれに会わせてちゅっというリップ音が室内に響いた
フランシスはえっ?っとアーサーに顔を向ける耳まで真っ赤だ
さっき泣いていたというのもあったせいか頬は高潮して目には涙がたまっている
男だったら間違いなく今のアーサーに飛びついてくるだろうそれほどにも今のアーサーは妖艶で美しいのだ
アーサー?っとフランシスは飛び跳ねそうな動悸を抑えつつアーサーに尋ねて見た
「いや・・・なんか寂しそうだったから・・・別に他意はない・・・・」
そう言われるとちょっと悲しい気もするがアーサーなりの気ずかいなのだろう
「それでもお兄さんは嬉しいよアートがやっと俺を見てくれたようで」
「・・・・・なんだよ俺が今まで見てなかったみたいじゃねぇか」
全く子の坊ちゃんは・・・・
「今までのアートは何処言ってもアル、俺の前にいるときもアル、やっとアルが居なくなったと思ってもまたアルの為に泣く・・・・わざとやってるのかにさえ思えてくるよ」
「そん・・な・・ちが・・・俺はただ・・・お前のことが・・・!」
そこでアーサーが詰まる
何を言いそうになっていたのかフランシスは大きく胸を騒がせた
「アーサー・・・?何?聞こえないよ?」
フランシスがわざとらしく言う
分かってるくせにとアーサーが顔を赤らめる
「ほら早く」
フランシスが急かす
「~~~~~~~ッ!!」
顔が見る見るうちにタコみたいに真っ赤だ
「俺は・・・・お・・・お前の事が・・・」
「うん?俺のことが?」
「~~~~~~ッ!す・・・・好き・・だ!」
これは間違いなく愛の言葉!フランシスの胸は今にも破裂しそうだ
「アーサー・・・?」
なんだ?とアーサーが治まりきれて居ない真っ赤な顔をこちらに向ける
「キスしていい?っま無理って言っても無理やりするけど・・・ね?」
「ッな!!」
フランシスがそれと同時にアーサーの唇をふさぐ
まるで初めてのようにアーサーは硬直する・・・・
「アーサー?もしかして・・・・初めて・・・?」
「・・・・わりぃかよ!!俺はずっとお前が好きだったけどお前はすぐ別の女連れてきたり
してたからてっきり・・・俺の事なんか好きじゃないのかって思ってたんだよ!」
「じゃお兄さん達すれ違ってたんだね」
・・・・え?っとアーサーが間抜けな顔をこちらに向ける
「だからお兄さんもずっとアーサーのことが好きだったんだよ」
アーサーはまた泣き始めた
「あーもほら泣かないの?俺は此処にいるよ?あいつみたいに何処にも行かないからさ」
ひく・・・ひっく
「愛してるよアーサー」
「俺もだばかぁ!!」
そうしてこの日は二人よりそって眠った
作品名:君は弱いね 作家名:☆うぃ☆