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部室
放課後
二人きり
施錠完了済
隣部屋は無人
相手は寝ている

「こいずみー」

既に何度か呼んだのだが起きない。

「おいてくぞー」

完全下校時刻まであと十数分という頃。
学校生活、部活動、バイト、と何かと忙しいのは分かるが寝るなら家で寝ろ。
というか、このままにして一人で帰るわけにはいかないのだから、起きてもらわないと俺が困る。
肩を揺らして呼びかけるが僅かに呻くだけでやっぱり起きない。

「こら、古泉。起きろ。起きないとちゅーするぞ」

何言ってんだ俺。
ばかじゃねぇかと思いながらまたも古泉を揺さぶると、今度こそ目が開いた。
おいこら、ココで起きるか。イヤで目が覚めたみたいじゃないか。失礼なヤツ。

「起きたか」
「あ、すみません…すっかり寝てしまって…」
「いいから帰るぞ。もう戸締りはしてるから…」
「あの」

放り出されたままの鞄をようやく手にとって部室から出ようとしていたら、古泉は椅子から立ち上がる気配もなく、こちらをじっと見ていた。

「なんだ?どうした」
「いえ、あの…」

してくれないんですか?

「なっ、ばっ、おおおおお前、起きてたのか!?」
「あ、いえ、それで目が覚めたと言いますか…」
「その前に『起きないと』って言ったぞ」
「それは聞こえてないですねぇ」

はは、なんて笑いやがって。
起きたんだから無しだ無し!
おら、とっと帰るぞ!!

「はいはい。お待たせしてすみませんでした」

もうちょっと寝ていればよかったな。




じゃあ今すぐ寝ろ!

古泉の小さな呟きに俺は心の中でそう返した。





end

キョンもチッスがしたいんですよーwww
作品名:どうぞ? 作家名:由浦ヤコ