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溶けて消えて、はい、おしまい

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独りがよかった。たった独りうずくまって、すべて否定してしまいたくて、すべて振り払って逃げてしまいたかったから。
ずっとずっと、本当はそう思っていた。
だって、世界は優しくなかった。ちっとも優しくなくて、ゼロスの欲しいものは一向に手に入らない、ゼロスの知っている世界はそんなものだった。
優しくて柔らかなものが、欲しかった。絶対を信じられる、信じても許される存在が、傍らにいてくれたらと何度も思った。
けれどゼロスののばす手は何時も、冷たく紅い雪に阻まれて何も掴めやしない。
叶うなら、罵られても憎まれても厚顔無恥に傍らに置いておきたかった。
そんな風にゼロスが思っていることなんて、誰も知らない。思われているセレスだって、知りはしないこと。
セレスは優しい子だから、もしかしたらゼロスが泣いて縋れば同情してくれるかもしれない。少しだけでも優しくしてくれるかもしれない。
けれど、そんなのはゼロスが耐えられない。そうやってセレスに強制してセレスの心を縛ることしか出来ないのだと見せつけられることに、ゼロスはきっと傷付いてしまう。そんな権利などないのに、悲しくなってしまう。
だったら、やっぱり独りでいい。知りたくもない現実ばかりが増えていって、無性に自分の動く心臓が煩わしくなるばかりで。しかしゼロスに自ら命を絶つことなんて許されてはいないから、死にたくならない為にも、ゼロスは独りであるべきなのだ。
セレス、セレス。
呼ぶ名前に返事は返ってこない。そのことに安堵しながら、馬鹿馬鹿しくも痛む胸をかきむしった。