チェックにひそんだ嫉妬
ニーナが一瞬遠くを見てた。そこには綺麗なひとがいて、あたしなんかじゃとて
も適わない大きな胸をちらつかせてた。そうしてあたしは自分の下半身を見る―
―頑張って着た、チェックのセクシーなミニスカート。彼に気に入られるように
って。
あたしは泣きそうになるのをぐっとこらえて言った、今違うひと見てたでしょっ
て。そしたらニーナは否定すらせずに悪ィ悪ィ、と頭を掻いた。悪気はないのに
失礼なのはいつもの彼の癖だけど、今日ばっかりはあたしも許せそうにない。
「……もういい、帰る」
「ちょ、アンタ!」
悪かったって、と勢い余ってか何だか知らないけどニーナはあたしを抱きしめた
。耳に当たる息にドキドキしちゃってごまかされそうで自分に腹立つ。彼の意外
に厚い胸板や高い体温もあたしの熱を――
「……なぁ、許して?」
――ああ、結局いつでもあたしの負けだ。
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お題は拝借しましたー。
ニーナ攻略記念に一発!
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作品名:チェックにひそんだ嫉妬 作家名:圷座