二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

腐男子彼氏2

INDEX|1ページ/1ページ|

 
佐藤くんに告白して心が折れそうな出来事が有ったが、なんとか付き合える事になった。
付き合い始めたからと言って職場ではこれといった変化は無かった。
まぁ、ここでは恋愛沙汰は店長から止めてくれと言われているし、バレたらバレたで色々面倒だから伏せているだけ。
っと、これはどうでも言い余談だった。
今日は珍しく佐藤くんと俺の休みが合って、付き合って初めて佐藤君の家を訪問出来ることになった。
柄にもなくドキドキしちゃって、昨日はあまり眠れなかった。
乙女か…と言われても否定出来ない気がする。

まぁ、そんな訳で今は佐藤君の家の玄関に居る。勿論手土産を持って。
ドキドキしながら、インターフォンを押したら、直ぐに佐藤くんが玄関を開けてくれた。

「いらっしゃい。まぁ、入れよ」
「うん…。あ、これ、前に佐藤くんが食べたいって言ってたよね」
「あぁ、ありがと。悪いな」

俺が手渡した手土産を(多分)嬉しそうに受け取った佐藤くんは、俺に背を向けて部屋に入っていった。
俺は「お邪魔します」と律儀に言って、佐藤くんの後に続いて部屋に入った。
入って直ぐのリビングに案内されたが、部屋は綺麗に片付けられてんいた。
佐藤君の部屋に初めて入った感動のあまり、ふぉー…と妙な息を吐きながら部屋を見渡した。
佐藤くんはそんな俺を無視して、台所で手土産のケーキをお皿に移して持ってきた。

「相馬、座らないのか?」
「あ、座る」

ずっと立って部屋を眺めていた俺に対して、不思議そうな眼差しを向ける佐藤くんの言葉にハッとして、机の横にある小さめのソファーに座った。
俺が座ると佐藤くんは、少しだけ離れた位置に座って、持ってきたケーキをフォークと飲み物を机の上に置いた。

「はい」
「ありがとう」

佐藤くんが手渡してくれたコーヒーを笑顔で受け取ると、それと一緒にガムシロップを入れた器も渡された。

「…………………」
「…どうした?お前、ガムシロップ入れないと飲めないだろ?」
「うん、まぁ…そうなんだけど…。ありがとう」

佐藤君の気持ちは嬉しい、だけど、この微妙な気持もちょっとは察して欲しい。
まぁ、正直に言えば嬉しかったけど。俺の好みを知ってくれるていたって思って。
まぁ……いいか。

俺が考えことをしている間に佐藤くんはケーキを食べ始めていた。
男二人でケーキを食べていいるなんて光景、正直サブイと思うが、今はそんな事を忘れて幸せな気分に浸ろう。
モグモグとケーキを食べている佐藤くんはバイトで見せてるクールなイメージとは全く違って見えて、可愛いと思う。
これが、以前佐藤くんが言っていた、「ギャップ萌え」って奴かな。

「いや、可愛いが似合うのはお前だろ。もしくはショタロリ属性の奴」
「はい?」

あれ…心を読まれた?いや、他にも何か別の事を言われたけど。
動揺してる俺を気にせずに佐藤くんはコーヒーを飲んでいた。

「可愛い…って声に出てた」
「あ……そうなんだ」

良かった!思考が読まれていた訳じゃなくて!
………って、今、凄く痛いことを考えてる気がする。確実に佐藤君の影響が出てる。
急に落ち込んだ俺に佐藤は大丈夫か?っと声をかけてくれた。
それに、大丈夫…と少々弱々しかった気がするけど、返した。
………このままでは色々と不味いので話題を変えることにした。


「佐藤くんの部屋、結構片付けられてるね。漫画とかいっぱい有ると思ったんだけど…」
「……まぁ、片付けたしな。漫画なら、そこに置いてるぞ?」

佐藤くんが指さして本棚を見れば、とても膨大な量な漫画やら、小説…ライトノベルという物が大量にあった。
丁度俺からは見えづらい位置に有ったので、俺が分からなかっただけらしい。
それを見た瞬間の俺は、驚いて口が開いていたと思う。だって、それくらいの量が有ったから.

「……すごいね」
「そうか?普通だろ?」

一般の人間は、こんな大量の漫画とラノベは持ってないよ。っと突っ込みたかったが止めた。
本棚を一通り眺めていると、佐藤くんから読みたいのが有ったら勝手に読んでいいと言われたので気になるのが無いか探してみた。

「あれ……ここには置いてないの?」
「…?…何が?」
「いや、BL関連」
「お前、BL読みたかったのか?」
「あ……いや、そうじゃなくて!一通り本棚見たけど無いから置いて無いんだなーって思って」
「まぁ…置いてはあるが」
「え?」
「そこのカバーかけてるのとか。まぁ、一応避難させてる分もあるが」
「…………………なんで?」
「いや、お前そんなに耐性無いだろうし、引くかなーって思って」
「引かないよ!佐藤君の好きのものだし、それを含めて佐藤くんが好きなんだから!」

この言葉がまさか、地雷だとは思わなかった。そして、直ぐに佐藤くんから目を逸らした俺は佐藤くんが一瞬目を光らせたのを見逃してしまった。
恥ずかしい事を言ったと思って俯いた俺に佐藤くんは近づいて、肩をガシッと掴んだ。
そして、どこから出したのか分からないが、男同士が絡んでいる表紙の本を数冊持っていて、それを俺に渡して。

「そうか。そんなに言うならお前も読んでハマれ」

期待するよな、嬉々として嬉しそうな顔で読書を進められた。





腐男子彼氏2
(…佐藤君、あの…これはキツイかも)
(そうか?大丈夫だろ)
(いや……………)




end
作品名:腐男子彼氏2 作家名:蒼井