満月世
「イギリスさん?」
真っ黒な世界で愛おしい人の声が、響く・・・哀しそうに・・・
「日本?」
聞き返したが、返事は、ない・・・
誰かに肩をたたかれた。
「イギリスさん、なにねぼけてるんですか?」
「いや、なんでもない・・・」
髪の毛を撫でてみる・・・今にも、消えてしまいそうだ・・・
あの、夢のように・・・
「なぁ~日本・・・」
「なんですか?イギリスさん???」
ほんとの事を言うのは、得意じゃないし、そもそも、恥ずかしい・・・
こんな時、イタリアが、羨ましい。
小さい声で、日本の耳に呟くことにしよう。
「消えんじゃ、ねぇぞ・・・菊。」
そして、菊に優しくキスをした。
菊は、恥ずかしそうに肩をすくめてたけどな・・・
また、同じような夢を見た・・・
今度は、二人いっしょに、居てた