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病的な子供達 ~願いと未来~

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私が、目を覚ますと、そこには一人の神様がいた。

「あなたは死にましたが、天国に来ました」
「あまたは善行を行ったうえに、最後は少々無惨な死に方をしました」
「だから、天国に来ました」

“私はどうして死んだの?覚えがないの。”

「あなたは、とある事件に彼と巻き込まれました」
「その事件は彼が原因のようなものです」
「しかし、彼はその事件の中であなたよりも自分の命を選択したのです」
「簡単にいえば、あなたは見殺しにされたんです」
「しかし、彼を責めないでください」
「彼は非常事態において、人間としての本能で自分の身を守ったのです」

そう、神様は言った。
でも私は、彼を愛した。
だから、彼の選択が許せなかった。怨んだ。責めた。
そんな思いもあって、私は天国での生活を楽しもうとした。
あんな彼のいる世界には帰りたくないと思った。

天使達は、そんな私を、祝福する。
天国の住人たちは、こんな私を、喜んで受け入れてくれた。
神様達も、できる最大のことをしてくれた。

私は僅か2日程で天国という場所になれた。
彼のいる世界よりも快適で、何でもできる。
いい人しかいないから、何にもストレスを感じなかった。

本当に天国はいい場所だ。
もう、あんな世界には戻りたくない。

……でも少しすると、彼を、感じてしまう。
ここには、彼がいない。
そう思っても、私は、すでに死んでいる。
彼は、生きていても、死んでいても、私とは会えないだろう。
元の世界に戻る。これは許されないことだ。

眼からポロリと、今まで彼を怨んで心が黒くなってしまったせいか、その色の染まった雫が落ちる。

でも、彼のいる世界に戻って、私たちは幸せになれるのか?
彼は紛れもなく、私を見捨てた。
私は紛れもなく、彼を恨んでる。
互いに和解したように見えても、これはいつか自分たちを滅ぼすものとなるだろう。

今度はまるで血のような、真っ赤な涙が一滴、落ちる。

こんな現実なら、いっそ砕いて欲しい!
でも誰に?
……神様は救いをくれない。
彼に会いたくても、誰もその手助けはしてくれない。
そして私は気がつく。
私は彼に会いたくないといっておきながら、本心では求めていたのだ。
だから感じてしまう……