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【D灰】なんの救いにもならない

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なんの救いにもならない



エクソシストである神田とアレンは、任務でフランスのストラスブールに来ていた。
「神田、どこからアクマが出てくるかわかりませんよ、気をつけてくださいね」
「わかってる」
コムイからの説明を聞く限り、この街でアクマが現れたという話だ。
「ノアの話は聞いてないけど…」
「あんまり考え込んでいると、貴方が狙われますよ」
「周りぐらいしっかり見とけ、モヤシ」
「わかってますよリンク。あとモヤシじゃないです」
などと話しながら歩いていた矢先。

―ドンッ!

大きな爆発音と共に、5体のアクマが飛び出す。
「レベル2か」
「街外れの道でよかった」
二人はそういうと、イノセンスを発動する。

「六幻…災厄招来」
「人とアクマを救済せよ」

そういうと、二人は次々とアクマを倒していく。
「これで終わりだ」
「安らかに眠れ…」
ふぅ、とアレンが一息ついたときだ。

「ッウォーカー!」
「おっと…油断したかな」

「ティキ…ミッ、ク」
アレンの背後で、リンクがティキによるティーズの攻撃で倒れていた。
「てめぇ…」
「どうしてここにいる!」
神田より早く、アレンが声をあげる。
「どうしてって、敵情視察みたいな?」
ティキはそういうと、肩の力を抜く。
「だーいじょうぶだって、今日は戦う気ないし」
「じゃあどうしてっ…」
「こいつをやったかって?」
こいつ、といいながらティキはリンクを軽く蹴る。
「そりゃ、邪魔だったからだよ」
「じゃあ何しに来た?用がないなら六幻の鞘にする」
そう言って六幻を構える神田を、アレンは手で制する。
「何か…僕に言いたいことでもあるんでしょう」
「勘鋭いねー少年、ストライクだよ」
そういうと、ティキは一歩下がる。
「俺ね?一個だけ聞いてみたいことがあったんだよ少年」
「なんですか」

「少年の”それ”、本当に”救済”になってんの?」

「…っ何、を…」
「だってさぁ」
ティキはそういうと煙草を銜え、話を続ける。
「アクマにとっちゃ壊されてんだよ?自分の身体」
「彼らは救いを望んで…!」
「少年がそう思ってんならいいんだけどさ」
ティキはそういうと、「じゃ」と言って跳び上がりどこかへ消えていった。
「僕は…救いを…」
俯き呟くアレンに、神田が声をかける。
「お前、自分で言ってただろう」
「…え?」
「マテールに行ったときだ」
「あ…」

『それでも僕は、誰かを救える破壊者になりたいです』

「俺はな…」
神田はそういうと、背を向ける。
「一応、あの後からはイノセンスを無理矢理人から獲るようなことはしてねぇつもりだ」
「神田」
「わかったらそいつ連れて早く来い」
「はい!」

お前は、お前の信じる道を進めばいい
たとえそれが、なんの救いにもならなくても





小説を書いたのが久し振りすぎて感覚を取り戻せませんでした…
マテールのアレンのあの言葉が本当に好きで、書きました。
お題配布元様のリンクはキャプションからどうぞ。