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あてにならない天気予報

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何で今日はこんなに晴れているんだろう。
 頭上にはどこまでも青く澄んで広がる空と、照りつける太陽。眼下には、その光を反射して輝くアスファルトと、ビルの窓の群れ。目を凝らさずとも、道の上を忙しくいきかう人々の様子もよくわかる。
 程よく乾いた風が体の脇を通りぬけて、おさげに編んだ髪を揺らしていった。
「なーにが、一日雨が降り続けるでしょう、だ」
 悪態をつく声がどこか空々しく自分の耳に届く理由は分かってる。自分はただ雨にまぎれて流してしまいたいものがあって、それが駄目になったがゆえにただ八当たりがしたいだけなのだ。
「っつ」
 何もできないという状況がどれほどつらいのかは知っていたつもりだった。一人焦ったってなにもいいことなんてない。
 二年前にいやというほど思い知った。
 けれど、あの時と違って今の自分にできることは本当に何もない。
「どうしてあいつが……っ、もう飛べないかもなんていわれなくちゃ、なんねーんだ」

 先日、彼女を墜として拒絶した空は、今日も残酷なほど青い。