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ふうりっち
ふうりっち
novelistID. 16162
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祝/20/周/年 ド/イ/ツ/再/統/一/記念日

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「この日の為に、わざわざ日本に教わってきたんだぜ!」

 ケセセと高笑いするプロイセンであるが、目の前に座るドイツが微かに眉をひそめたことには気付いていない。

「連絡もなしに何日も外泊までして…。しかも日本に…って、貴方は、一体何を考えているんだ!」
「ヴェスト?」

 突如、怒りを露にするドイツにプロイセンは自分の何が勘に触ったのか察することができないようだ。不思議そうな眼差しで瞼を瞬かせて弟を注視している。

「この日の為って、俺だって…何日も何日も…、あ~違う。そうじゃないんだ」

 勢いのまま立ち上がってしまったが、言いたい事が上手く纏まらない。
 久しぶりに見た兄の姿に安堵するよりも先に、感情が先走り、いつになく激昂させていた。そういえば何日ぶりだろう、兄を見るのは。そう思うと、余計に思考が混乱してしまう。

「ちょ、ちょっと待て、ヴェストッ!」

 空回りするドイツを落ち着かせようと、プロイセンは大きく両手を広げてみせた。

「なんだ?」
「確かに、この時期に無断で外泊したのは謝るけどよ、それにはちゃんと意味があって~だな」
「……意味とは?」

 眼光炯々と威圧感を放ちながら、ドイツは眼鏡の下の双眸を細め、相手を見据える。

「俺様からのサプライズッ!」

 大袈裟なくらい声を張りあげてから、箱から取り出したそれを皿へと盛り付けた。



→→→本編へ続く。。。