二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」
Shina(科水でした)
Shina(科水でした)
novelistID. 3543
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

うつくしいけもの

INDEX|1ページ/1ページ|

 
うつくしいけもの


「お、猫」

ぴょっと道の反対側目掛けて一匹の猫が駆け抜けた
風のようにというか、獣独特の曲線を描いたラインがひどく美しい

そう言う美しい生き物を俺は知っている
長い手足をキレイに動かして、池袋を駆け抜ける
獲物の…まぁ蟲を捕まえてられた試しはないが
つーかあれはとっとと国家権力あたりに捕まらないかな…と、最近富みに思ってる
あれに意識を持ってかれている様を見るのは正直、楽しくないのだ

「しーずおー」

それでも、まぁ…

「トムさん、すんません…」

こうして戻ってくるからいいか…

うなだれて近くなった金髪を撫でてやる
脱色のし過ぎでキシキシするのは御愛嬌
今夜にでもちょっと良いトリートメントで労ってやろう

うつくしい獣を知ってる
長い手足で池袋を駆け抜けるうつくしい獣
獣は野良ではない
今日も俺の隣に戻ってくるのだ