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歯向かえない実力

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「スモーカー、どういうつもりよ、命令に歯向かうなんて」

己の部屋に戻るとベットに寝転びアイマスクで目を覆う男は起き上がることもせずに、アイマスクの端を親指と人差し指でつまみ額まで上げると、視線をスモーカーと呼ばれる男に向けて厚い唇を開いて問いかけると、スモーカーは眉間に一つ皺を刻み男を睨みつけ、背にさした巨大な十手、七尺十手を抜いてその先を相手に向けるわけでもなく部屋の隅に置いた。

「うるせェ、おれに指図すんじゃねェ。第一、クロコダイルを討伐したのはおれじゃねェ」
「あらららら、何故わざわざ一階級特進やらしたのか理由が分かってないみたいだな」
「うるせェ、いいからさっさと出て行け。」

まるで野犬。野犬のようなするどい瞳が男を睨みつけるが男は怯える素振りを見せるどころか、顔色一つ変えずに溜息を零すと敷布団に片手ついて身を起こし足を床に下ろし呟いた

「大将にその口のきき方はいけないでしょ」

その言葉を言い終えた瞬間男の姿は消え、刹那背中に痛み走ると共に、酷い勢いで押されたように飛ばされ壁に体叩きつけられてはそのままずるり、ベットの上にうつ伏せに倒れ、痛みに呻き瞳を元いた場所へと向けると、そこにはポケットに手を突っ込み片足を上げ靴裏を此方に向けた額にアイマスクをした男の姿を見て、自分が蹴られたのだとそこで始めて認識した。
男は上げた片足を下ろして歩み寄り、スモーカーの片方の手首海楼石で作られた手錠を素早くつけると当然能力者のスモーカーの力は能力を閉じ込められた上に息苦しい感覚に襲われるとスモーカーは身を起こそうとするが、頭に男が手を置くと、そこに急激な冷たさが伝わる。男の置いた手の平の下の髪が若干だが凍りつきぺき、ぱきと凍りつく音までが耳に入りスモーカーは焦りを感じるが、野犬のような瞳が弱まることもない、だが更に男の足元中心に凍り付いていき、それは範囲を広げて部屋中水もないというのに氷で床や壁が凍りついて室内の温度までも下げていき息を吐くと白く凍りついた

「…なんて目をしちゃってんのよ。あぁ、これはいつもか。でも見過ごすわけにもいかないのよ。だから躾を、ね」

低い笑い声とともに若干凍りついた髪を撫でる手は優しい、だからこそ謎のこの曖昧な相手の分からぬ感情にスモーカーは眉間に皺を一つ刻んでぎり、と歯を軋ませた
作品名:歯向かえない実力 作家名:一太