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世界の終末で、蛇が見る夢。

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…ばかだな。腹を立てるくらいなら、迷惑なら放っておけばいいのに。
いつだったか、俺のことを好敵手(ライバル)だって言ってた、だからなのかな。済まないな玉藻、ふがいない好敵手で。
つらつらとそんなことを考えながら粥と林檎を平らげたら、じきに瞼が重くなってきた。玉藻が膳をさげながら、何か二言三言声をかける。聞こえはするけど頭の半分以上は寝ちまってて理解しきれない。あいまいに頷くと、奴は優しくほほえんで「おやすみなさい」と言ってドアを閉めた。
…お休みなさい。どうか『あの人』にも安らかな眠りが訪れますように。来世(つぎ)はきっと幸せになれますように。
『あの人』が誰なのかは全然分からないけれど、分からないままに願い祈りながら、俺はゆっくりと眠りに沈んでいった。